- 見通しの良い直線道路を特に危険とは思えない速度で走っていただけなのに警察に捕まった
- 歩行者もおらず、合流路に車もいなかったので一時停止線を徐行で通過したら隠れていた警官に捕まった
- 時間帯別の右折禁止表示に気付かずに右折したら、右折した先で警官が待ち構えていた
などなど、交通違反の取締りを受けて納得がいかない思いをした方は数多いと思われます。確かに「違反は違反」なのかもしれませんが、交通事故の危険性があったとはどうしても思えなかったり、他にもっと危険な違反をしているドライバーもいるのにどうして自分だけ…
本当に違反した方が悪いのでしょうか?交通規制の方がおかしいというようなことはないのでしょうか?警察は何故、違反しやすい場所に立って違反を未然に防ごうとはしないのでしょうか?
そんな疑問をお持ちの方も、この記事を読み終わる頃には深く納得し、これから何をすべきかがわかると思います。
車所有者の半数以上が「警察の取締りは卑怯」と感じている
交通違反の取締りに納得がいかないのは貴方だけではありません。車を所有している方の半数以上が「警察の取締りは卑怯だ」と感じています。
【衝撃】車所有者の半数以上が「警察の取り締まりは卑怯」と感じているより
残りの半数の方は車を所有しているだけで普段からあまり運転をしていないか、偶然運良く警察の理不尽な取締りに遭った事がないだけです。実際に検挙されたドライバーに「取締りに納得して心から反省していますか?」と尋ねたら、100人中99人は「納得がいかない」と心の中では思うでしょう。納得するのは違反を承知でかっ飛ばしている走り屋くらいなものです。
警察が何の為に交通違反の取締りをしているのか?という目的を知れば、何故これほど多くの方が取締りに納得がいかないかがわかります。
取締り目的は「交通安全」でも「事故防止」でもない
多くの方が警察が交通違反を取り締まるのは交通安全のため、具体的には交通事故を防止するためだと勘違いをしています。あなたを検挙した警官も口では「危険ですから」とか「このあたりは事故も多いので」などとウソをついてきたのではないかと思います。
しかし、それは違います。交通違反の取締りの本当の目的は「事故を減らさずに予算額まで反則金を集めること」であって、交通安全や事故防止は眼中にないどころか、事故が激減してしまうと困る事情が警察にはあるのです。
反則金には予算がある
交通違反には反則金を納めれば刑事処分を問われない軽微な違反(反則行為)に適用される青切符と、最初から刑事事件として検察に行かなくてはならない重大な違反(非反則行為)に適用される赤切符がありますが、警察が取り締まるのは前者ばかりです。
事故を減らしたいなら重大な違反である赤切符を中心に捕まえるべきですが、走り屋や暴走族は見逃される一方で、一般ドライバーの軽微な違反ばかり取り締まっています。何故なら、この反則金徴収額には予算があるからです。
このサイトでは従前からこの事実を指摘していましたが、徐々にこの情報が広がってきたことを懸念したのか、警察庁は特別会計を使ってカネの流れを迂回させて、予算額が見れないような細工をするようになりました。
[隠蔽工作]交通違反の取締りに予算がある事を隠す警察[反則金]より
警察庁のHPのどこを見ても歳入予算が公表されていないため、平成26年以降は予算額が調べられなくなりましたが、公表されてないだけで予算がない訳がありませんから、今も交通違反の取締りにはノルマがあります。
こんな姑息な隠蔽工作をする時点で、警察としても疚しい事をしている自覚はあるのでしょう。
こうして集められた反則金を財源として、各都道府県に交通安全対策特別交付金という名のカネが配布されるのですが、その配分額を決める計算式が諸悪の根源です。
交付金額の計算方法はざっくり言えば
その都道府県の交通事故発生件数/全国の交通事故発生件数
になっています。
交通事故が多い都道府県ほど多額の交付金がもらえるのです。これでは事故を減らす動機にならないどころか、事故が減っては困る人間が存在する事になってしまいます。
取締りは事故を防止しない
この交通反則通告制度という世紀の悪法・悪システムがあるせいで、警察は以下のジレンマを抱えることになります。
- 予算があるから予算額が集まるまでは反則金が取れる青切符(軽微な違反)を切らなくてはならない
- 交通事故発生件数が激減してしまうと交付金も激減してしまうので事故を減らし過ぎたくない
その結果として行われているのが現状の取締りシステムです。上記のジレンマを解消(したことに)するために行われているのが以下のような取締り方法です。
- 事故が少ない路線・地点・時間帯に取締りをする
- 未然に防いでしまうと切符が切れないので違反が多い地点の奥で待ち構える
- 事故に直結する危険な違反は稀に取り締まってアリバイ作り
皆さんの経験に基づいて思い出してみて下さい。
飲酒検問や暴走族を検挙しようと追尾している警察と、一時停止の奥で待ち構えている警官のどちらを見掛ける頻度が高いでしょうか?
白バイが脇見運転(脇見運転は交通死亡事故原因のトップです)している危険なドライバーを止めて注意している場面を今までに見た事がありますか?
取り返しのつかない交通死亡事故原因の1位が何か御存知でしょうか?スピード違反・飲酒運転・無免許運転のいわゆる「交通三悪」でしょうか?
いいえ、違います。死亡事故原因のトップは漫然運転(運転に集中していない不注意なドライバーのミス)です。
事故原因はスピード違反みたいな交通違反ではなかった[知ってた]より
死亡事故原因のトップ5
- 安全運転義務(漫然運転)
- 安全運転義務(脇見運転)
- その他の違反(何それ?)
- 安全運転義務(安全不確認)
- 安全運転義務(運転操作不適)
速度違反は交通三悪どころか、トップ3にすら入っていませんでした。
本当の死亡事故原因
- 安全運転義務違反:61.5%
- その他の違反 :9.7%
- 歩行者妨害等 :6.4%
- 最高速度 :5.6%
- 通行区分 :5.0%
- 信号無視 :3.3%
- 優先通行妨害 :2.8%
- 一時不停止 :2.4%
- 違反不明 :2.3%
- 酒酔い運転 :0.6%
- 過労運転 :0.4%
警察の検挙数ランキング
- 最高速度違反 :19.8%
- シートベルトなど :17.2%
- 放置違反金+駐車違反:13.4%+3.1%=16.5%
- 携帯電話使用など :11.2%
- 一時不停止 :10.7%
- 通行禁止 :7.1%
- 信号無視 :6.5%
- その他(何これ?) :4.5%
- 免許証不携帯 :3.8%
構成率がこれ以上低いものは割愛しましたが、見れば一目瞭然ですね。
事故構成率が5.6%しかない速度違反は検挙構成率が19.8%
事故構成率が2.4%しかない一時不停止は検挙構成率が10.7%
明らかに事故防止をする気はないですよね。
加害者も被害者も不幸にする交通事故を本当に減らしたいと思うなら、警察にやれることは沢山あります。
- 運転技術が著しく低い者には免許を与えない(更新させない)
- 煽り運転をするような運転適性の無い者にも免許を与えない(更新させない)
- 脇見運転や周囲の交通状況に気を配らない運転をしている者を片っ端から止めて注意する
- 自転車や歩行者を幹線道路に出さない
いきなり全部は無理でも、やれる範囲で努力すれば成果は必ず付いてきます。少なくとも、今の警察の交通違反の取締りに事故防止効果がないことはデータが証明しています。
納得がいかないのは当たり前
事故が減ってしまうと交付金も減ってしまって困る警察が、交付金の財源の為に出来るだけ事故が減らないように注意しながら取締りをしているのですから、「交通違反の取締りは交通安全や事故防止の為にやっているハズだ」と考えている方なら、取締りに納得がいかなくて当然です。
むしろ、納得している人は一体何に納得しているのでしょうか?「交通ルールを破ったのは自分だから仕方がない。道交法を守らなくてはならない」とでも言うのでしょうか?
しかし、道交法自体が遵守不可能な矛盾を含んだ法令になっています。詳しくは以下の記事に書きましたが、道交法を順守しながら都市部を走行する事は現実的に不可能です。
低すぎる制限速度も手伝って、周囲の流れに乗った運転をしているだけで軽微な速度違反は誰でもしてしまいます。制限速度を厳守していたらすぐに後続車に追い付かれますから、道交法第27条(追い付かれた車の義務)まで守るなら、左に寄って進路を譲らなくてはなりません。それをやっていたら「制限速度+α」で流れているほぼ全ての路線でほとんど前に進めません。
一説によれば、道交法違反の検挙率は0.001%未満(100万分の1以下)と言われています。たしかに日頃の運転を振り返った時に1km/hでも超過したら速度違反とカウントしていたらそんなものでしょう。
どうせ全てを取り締まる事は出来ないのですから、「道路の安全かつ円滑な交通の維持」という道交法の趣旨に従った取締りをするのであれば、危険度や迷惑度の高い違反を中心に取り締まるべきです。そういう取締りであれば、納得する人も多いでしょうし、国民の理解も得られるでしょう。
しかし、前述してきたように、事故を減らしてしまうと警察にとってデメリットのある交付金制度がある限りは警察の取締りが真っ当なものになることはあり得ません。警察の交通違反の取り締まりについて「ノルマありきではないか」「点数主義に陥っている」という程度の指摘なら稀にTVや雑誌で見掛ける事もありますが、一番肝心の「事故が多い県ほど多額の交付金がもらえる特別交付金制度が元凶だ」という主張をマスメディアで見掛けたことがありません。
頑張ってくれてるのはこの人くらいなものです。
この制度があるせいで、警察は「事故とは無関係の軽微な形式上の違反」ばかりを取り締まることになります。そして、その取り締まりに納得がいかないのは当たり前なのです。
理不尽な取締りへの3つの対抗策
長々と書いてきましたが、警察の交通違反の取締りは上記の利用で必ず理不尽なものになるのですから、大人しく反則金を支払って「運が悪かった」と諦めていても現状は何も変わりません。我々にも出来る事が3つだけあります。
- 警察の取締りロジックを学び、検挙ポイントを事前に察知する
- 止められても法的知識と録画・録音機器を駆使して切符を切らせず警告で済ませる
- それでも切符を切られてしまったら否認して刑事処分だけでも不起訴を勝ち取る
止められないのが一番ですから、初めに読むべき記事等を読み、警察は「違反をしても事故リスクが増加しないポイントほど待ち構えている」という事実を頭に叩き込んでおくことです。
見通しが悪く、一時停止しないと危険な場所は誰でも一時停止しますから、その先に警察はいません。見通しが良く、徐行で通過しても全く危険ではない一時停止場所だからこそ、その先に警察は隠れているのです。
そういうロジックを理解していれば止められる確率は格段に下がりますが、それでも運悪く取締りに遭う事もあります。その時には対処法の記事を参考に録画・録音しながら否認して下さい。正しい対応が出来れば80%の検挙では切符処理を回避して警告指導で済みます。警告指導で済めば反則金も反則点もありません。ちゃんとゴールド免許が取れます。
不慣れなうちは切符回避に失敗する事もありますし、私の経験上も回避率は80%くらいが上限でネズミ捕りなど複数の警官が絡む検挙では回避できない事もあります。そんな場合でもただ泣き寝入りするのではなく、ちゃんと否認して不起訴を勝ち取りましょう。
青切符なら99.9%以上不起訴。赤切符であっても40%程度は不起訴が望めます。
切符を切られてしまった後での詳しい対処法を知りたい方はこちらの記事も御覧下さい。
コメント
頑張ってくれてる(いた?)「ジャンクハンター吉田」さん、
去年ふと思い出して検索してみたら、6月に右足切断されたばかりでした。
メルマガは購読していませんが、止まってしまい残念です。
くだらない取締りは本当に腹立たしいですが、健康第一ですね。
今日検索してみたら、北区から区議会選に立候補されるみたいです。
上告理由書&上告受理申立理由書の提出期限が迫っているので、
あともう少し私も頑張ります!!
別途メールを出しておりますが、最後のエールを頂けるとありがたいです。