警察の論理の基礎知識

どうして理不尽な取締りが多いのでしょうか?一方で、明らかに危険な運転をしているドライバーがそれほど検挙されないのは何故でしょうか?

その答えは「交通反則通告制度」通称「反則金制度」にあります。

ここでは、今までは漠然としたイメージでしか捉えていなかった道交法などの法律について、最低限知っておいた方が良い記事をまとめた目次となります。

最初に少し。警察の交通違反の取締りは、決して交通安全を目指してやっているのではありません。全ては反則金の徴収のため、全てはノルマを果たして業務実績を上げるため、つまり他の地方公務員と同じく、「検挙して反則金を集めよ」という職務に忠実に従っているだけで、危険性だの事故防止だのは全く関係ありません。どうして事故防止が目的に入らないのでしょうか?その理由は「事故が減ると警察の天下り先に還流する交付金が減ってしまう」という交通反則通告制度にあります。毎年総務省が年度初めの予算で「交通反則者納金」とい...
※2018.10.15に再編集しました。道交法くらい誰でも知ってるし、交通ルールもわかってます。しかし、実際には違反をしてしまう人が多く、たまに検挙されて悔しい思いをすることも多いでしょう。「しまったなぁ」くらいに捉えてしまいますが、道交法違反も立派な犯罪。特別刑法犯なのです。他の刑法犯罪とは無縁な善良な市民が、何故特別刑法を犯して検挙されるのでしょうか?そして、違反したのは自分なのに、どうして取締に納得がいかないことが多いのでしょうか?理不尽な取締りが多い理由道交法が現実の交通とかけ離れている片側2,...
この記事は2015年6月20日に再編集しました。①道路交通法第1章第1条(目的)この法律は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする。法令に違反すれば違法行為ではありますが、法令にはそれが作られた「目的」があり、その目的や趣旨に合わない取締りには法的拘束力がありません。ですから道路交通法の目的は知っておくべきです。細かい説明は抜きにしてこれをまとめるとこうなります。危険性がなく、交通の安全と円滑を妨げない行為は、外形上道路交通...
理不尽な検挙を否認する場合には、知っておいた方がよい法律がいくつかあります。大切なのは「違反の有無について争うのではなく、警官の不法行為を指摘して責める」という事です。職務中の警察官は求められたら身分証を提示しなくてはならない警察手帳規則第五条  職務の執行に当たり、警察官、皇宮護衛官又は交通巡視員であることを示す必要があるときは、証票及び記章を呈示しなければならない。 考えてみれば当たり前のことです。警察官としての職務を執行する以上、警察バッジの提示にはいつでも応じなければなりません。だから...
一見関係ないテーマに見えますが、実は理不尽な検挙と密接してるテーマです。まずは現実を知っておくことが肝心です。日本では三権分立は未成立小学校で習う司法-立法-行政の鼎立を三権分立と呼びますが、実は日本では分立していません。どうなってるかと言いますと、 行政(官僚)-立法(族議員)-司法(保守) が横並びに手を繋いで、既得権益の維持と自身の出世のみを追求する社会です。国民は無視、もしくは搾取対象としてしか見ていません。悲惨なのは司法までもが腐敗している事で、この原因は裁判所の人事制度にあります。何故...
交通事故は道路を利用する者にとって、最悪の事態です。不幸にも命を落とす人が毎年5000人前後もいます。医療事故死が5000人もいたら大問題になると思いますが、どういうわけかマスコミも騒ぎませんね。事故でも点数なし?私自身は2回事故に遭っています。どちらもこちらには一切の違反も注意不足もなく、完全な被害者となりましたが、実際には相手の運転手は免停にすらなっていません。1件目はバイクで信号待ちをしていたらタクシーに追突されて吹っ飛びました。赤信号で停まっていて、右手と右足でブレーキをかけ、左足をついて習...
以前知恵袋の質問に頑張って回答したものを転載しておきます。知恵袋の質問(http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail.php?qid=1449469179)警察について彼らは覆面とかネズミ取りとか隠れてスピード違反を捕まえようとします。 けれどもしパトカーで普通に走っていれば大抵のドライバーはスピードを落とすと思います。なぜわざとスピードを出させて捕まえるようなことをするんでしょうか?彼らの目的は犯人を捕まえる事なのかそれとも安全を守ることなのか全くもって不明です。 私の回答(一部改変+ちょっと足して...
交通事故に関する考察の記事と一部重複していますが、この記事自体はこれはこれでまとまっていると思いますので掲載しておきます。出発点はここです。検挙数と事故発生数警察は「事故防止の為に検挙してる」と言うが、検挙数と事故発生数には関連性があるのか?まずは検挙数の推移を見てみましょう。他の記事でも使ったリンクですが、http://www008.upp.so-net.ne.jp/ko-tu-ihan/LIBRALY/LIBRALY_hukiso-ritu.htm1989年以降は概ね年間800万件から900万件の間で推移しています。反則行為か非反則行為かの判断はこの表からは出...
青切符の反則行為は仮に切符を切られても否認すれば不起訴ですから、集金目的の検挙に遭っても金を取られる事はないのですが、赤切符の非反則行為では否認しても普通に公判請求されて、無茶苦茶な論理で有罪判決を出されて罰金刑を言い渡される事があります。否認する権利があることすらわからなかった人にしてみれば、反則行為が否認すれば必ず不起訴という事実を知っただけでも十分意味はあると思うのですが、事故も起こらない安全な路線で物陰に隠れたネズミ捕りにやられたような場合や、警察が好きなタイミングで計測できる追尾式...
旧ブログへのコメント欄への投稿を読んでいますと、主に警官とのやり取りを詳細に記載して下さる方がいます。それ自体は状況がよく伝わり、望ましい事なのですが、いくらそれが事実であっても、証拠がなければ武器にはなりにくいです。どうして録音・録画が大切なのか?警察・検察などの官憲は、息を吐くように嘘をつき、仮に裁判になっても裁判所は官憲の嘘を追認します。悲しいけど、これが現実なのです。現実が気に入らないからと暴力で解決を図るのが野蛮人。現実を直視した上で自分に出来る事を一つずつしていくのが文明人です。...
初めに警察の取締りロジック(事故が減らないように留意して検挙)を理解してからは、警察の取締りポイントが自然にわかるようになり、自分自身が取締りを受ける事が全くと言ってよいほどなくなりました。それ自体は喜ぶべき事なのでしょうが、そんなわけで私自身の経験値は上がらなくなったため、ここ数年は読者の方からの情報提供によってケーススタディをさせていただいています。コメント欄などから情報提供いただいた方全てに感謝申し上げたいと思います。今回の記事も読者の方からの情報提供によって書かせていただいています。...
私は知っていましたが、交通事故原因の多くは警察やマスゴミが言うような「無免許・飲酒・速度違反」いわゆる交通三悪ではないという事を、警察自体も理解しているという事がわかりました。警視庁の笑える資料たまたま検索でヒットしたのですが、警視庁のHPからだとたどり着けません。警視庁もアップした事を忘れて消せなくなってるんじゃないですかね?速度違反の取締り-警視庁交通局主に速度違反の取締りについてまとめられた研究内容のようですが、一読の価値はありますね。速度違反の取締りについては後回しにするとして、死亡事故...
いつも誰かがまとめてくれたサイトを参考に考察を繰り返してみましたが、たまには自分でも調べてみようという事で、警察庁が発表している交通統計資料を当たってみる事にしました。この記事では入手法について書いてありますが、シリーズを追記する毎に以下の目次に追加していきます。 約20年でどう変わった? 交通事故統計2013を読み解く①税金で運営されている行政庁が作成する資料なのですから、無料で国民に公開するのが筋だと思うのですが、調べようとしただけでいくらでもツッコミ所が見つかりますね。交通事故総合分析センター?...
交通統計を読んでみようシリーズです。今回は第1編にあるデータから少しだけ考察をしてみましょう。初めに言っておきますが、全て私の個人的な見解なので、私の言う事など一言たりとも信じてはいけません。気になったら自分で調べて自分で考えて下さい。保有台数の推移昔に比べて車が増えているような気がします。保有台数の推移を見てみましょう。ちゃんと読むのも面倒だと思いますので、抜粋して平成元年と平成24年を比べてみます。自家用普通自動車32,512,548台(平成元年) → 59,294,608台(平成24年) プラス26,782,060台私が...
どうも。相変わらず育児とラジコンとスプラトゥーンに明け暮れているサイト管理人です。最近、読者の方からのコメントに対して反論していたら、ふと、私の認識と初めてこのサイトを読みに来る方々の認識には大きなズレがあるのではないかと気付かされた次第です。そこで、このサイトを運営している「今の理由」を書いておこうと思います。サイトを始めた当初の気持ちは違ったのですが、今はこう思ってやっているという事です。読者からのコメント(部分引用)警察を目の敵にするような書き方が問題なのは、警察をとくに敵視していない...
刑事訴訟法247条には以下のように定められています。第二百四十七条  公訴は、検察官がこれを行う。「公訴」とは被疑者を起訴する権限の事で、ニホンでは検察官だけがこれを持っているとされています。ところが、よく調べてみると実態はとんでもない事になっていました。副検事は司法試験を通っていない刑訴法247条によって「起訴できるのは検察官だけ」という事はわかりました。では、「検察官」とは誰のことでしょう?検察庁法第3条第三条  検察官は、検事総長、次長検事、検事長、検事及び副検事とする。検事長より上は役職名だ...
交通違反に対する警察の理不尽な取締りの実態について語る時、必ず出てくる警察擁護派の主張は「そもそも交通違反をしなければよい」という嘘デマです。道交法遵守は不可能に近い守れない!自転車の交通違反の記事でも示しましたが、道路交通法の完全遵守は不可能に近いです。警察が取り締まらないので実効性のない条文ですが、道交法第27条はご存知でしょうか?追い付かれた車両の義務道路交通法第27条(追い付かれた車両の義務)第二十七条  車両(道路運送法第九条第一項 に規定する一般乗合旅客自動車運送事業者による同法第五条...
2015/10/10に、平成25年分(2013年分)の交通事故統計年報がアップされました。2年遅れのデータじゃ意味ねぇだろ!と私も思いますが、平成26年版は書籍版で\3,000 データ版だと\8,500というボッタクリ価格なので買う気が起きません。さすがは公益財団法人交通事故総合分析センターですね。警察幹部の天下り先は伊達じゃありません(笑)無茶な会員規約ITARDAからデータを引き出すには少なくとも無料のインターネット会員になる必要がありますが、サイトには身勝手な会員規約が載っています。営利目的の引用ではありませんし、私の...
交通事故統計2013を読み解くシリーズです。前記事は交通事故統計2013を読み解く①赤切符の方が危険じゃないのか?警察の取締りが事故防止には全く役に立っていない事、そもそも事故防止を目指してすらいない事は、前記事と交付金の記事を読んでいただければわかると思いますが、それでも建前上は「事故防止の為にやっている!」と警察は答えるワケです。交通違反には反則行為・非反則行為の2種類があるのは皆さん御存知の通りです。 反則行為:軽微な反則点数6点未満の違反・通称「青切符」を切られる・反則金を払うとそのカネは警察...
交通事故統計2013を読み解くシリーズです。過去記事は交通事故統計2013を読み解く①交通事故統計2013を読み解く②特交金予算額との驚くべき一致率私にとっては常識なのですが、警察の被害者である青切符を切られたドライバーが納めた「反則金」は「交通安全対策特別交付金」と名を変えて各都道府県に還流されています。例えば平成26年(2014年)では、予算段階で約701億円の「交通反則者納金」が概算要求されています。http://www.soumu.go.jp/main_content/000248523.pdfこれは概算要求ですから国会を通過した時に正式な予算額が決まるの...
交通事故統計2013を読み解くシリーズです。過去記事は交通事故統計2013を読み解く①交通事故統計2013を読み解く②交通事故統計2013を読み解く③事故数と死者数は比例しない警察が事故防止の為に検挙しているのではなく、実際に取締りには事故防止効果がない事は既に示してきた通りです。不幸な交通事故で一番悲惨なのは、やはり死者が出てしまう事ですが、「事故を減らせば死者も減る」という常識に挑戦してみることにしましょう。 本来はもっと比例するハズですが…極端な話を言えば、交通事故が0件になれば死者も0人になるはずです。従...
人身事故にせよ物損事故にせよ、交通事故は必ず誰かを不幸にします。現実的には事故ゼロとはいかないでしょうが、事故が少なくて困る事はありません。事故が多い県ほど交付金が沢山もらえるシステムがある限りは警察は絶対に事故を減らそうとはしませんが、本当に事故を減らしたかったらどのような施策が有効でしょうか?取締りに事故防止効果はないこれについては以下の記事でデータを用いて客観的に検証しました。交通事故統計2013を読み解く①誰がどう見ても、警察がやっている交通違反の取締りには事故防止効果はありません。取締り...
青切符は否認さえ貫けば99.9%以上不起訴になると私は書き続けてきたのですが、相変わらず質問の中には「検察に呼ばれたから起訴されるのでしょうか?」「サイトの状況とは少し異なるので起訴されてしまうのでしょうか?」というような根拠のない不安に基づいたものが日々舞い込みます。元が赤切符か青切符かによって区分した統計が存在しない以上、私が主張している「不起訴率99.9%以上」というのも推測でしかないのですが、今回は公開されているデータから可能な限りの検証を試みてみました。すると、予想外におかしなデータになって...
何故、交通違反の取締りを受けた時に、納得して素直に反省する事が難しいのでしょうか?それは、警察の取締り目的が交通安全でも事故防止でもないからです。警察が交通違反の取締りをする目的は、事故を減らさずに効率的にカネ(反則金)を集めることです。詳しくは以下の記事をどうぞ。一般庶民にも、反則金徴収額に予算がある事が徐々にバレてきたと自覚していたのか、特別会計のカラクリを使って隠蔽工作をしていますね。「見直し」という名の隠蔽平成25年度までは、交通安全対策特別交付金勘定という特別会計部門があり、交通反則...

このカテゴリーの記事が追加される度に目次を追加していこうと思います。

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