日本では三権分立は成立しているのか?

一見関係ないテーマに見えますが、実は理不尽な検挙と密接してるテーマです。まずは現実を知っておくことが肝心です。

日本では三権分立は未成立

小学校で習う司法-立法-行政の鼎立を三権分立と呼びますが、実は日本では分立していません。

どうなってるかと言いますと、 行政(官僚)-立法(族議員)-司法(保守) が横並びに手を繋いで、既得権益の維持と自身の出世のみを追求する社会です。国民は無視、もしくは搾取対象としてしか見ていません。

悲惨なのは司法までもが腐敗している事で、この原因は裁判所の人事制度にあります。

何故か検察出身者も多い「最高裁事務総局」が裁判官の人事権を握り、保守的な判決を書き続けた者しか出世出来ないようにしています。

これは検察でも同じ事で、木村拓哉主演のHEROで久利生公平が地方検察に飛ばされたりしていたのは、司法当局には「国民に有利な処分や判決を出す者は出世ルートには乗れない」というルールがあるからです。

そのお陰で現在の日本では「一審の有罪率が99%以上」という異常事態になっています。

要するに検察が有罪か無罪かを決定しているのと同じ事であり、裁判所がまともに機能していない事が、警察の増長を許した最大の原因になっているのでしょう。

突出して高いニホンの有罪率

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世界の有罪率統計表より

それでもたまに地裁で行政庁敗訴の判決が出ます。道交法においても昭和の時代の浦和支部と、10年前までの東京地裁ではたまにこういう判決が出ました。出世を諦めた異端裁判官がいたわけですね。

いずれも高裁でひっくり返され、上告しても最高裁が追認。保守的な者しか出世出来ないのだから当たり前の展開です。

警察敗訴の判決を書いた裁判官は医療事故などの面倒な裁判部署に配置換え(医療事故は国が負けやすい裁判だから出世ルートではない)されました。結局司法は行政の味方でしかありません。

このあたりは、最近の選挙における「一票の格差問題」や「集団的自衛権の違憲性」などについても同じ事が言えます。

米軍基地問題や安保問題などは、砂川裁判によって「憲法が条約よりも上位に来る普通の国と違って、ニホンだけは条約が最上位で最高裁が憲法判断を放棄している」というあたりが原因ですが、一票の格差問題や行政訴訟の敗訴率の高さはこれとは別問題です。

ニホンでは三権は分立していない。ただ、それだけの話です。

刑事事件の有罪率や求刑と判決の関連性を調べてみればわかります。判決には相場があり、それに従って判決文を書いているだけで、法にあるような「自由な心証で」なんか絶対に判決が出せないのです。

では、判例変更が出来る最高裁はどうでしょう?さすがは最高裁、たまに大岡越前ばりの庶民に幻想を抱かせる判決を出します。自宅前に放置駐車したジイさんが保管法違反で検挙したのを無罪にしたりしています。

しかし考えてみて下さい。自宅前だろうがなんだろうが、一晩路駐したら保管法違反で仕方ない案件です。ジイさんの主張は「しまい忘れただけで違反するつもりはなかった」というだけです。

どう考えてもこれは有罪です。車を車庫に入れたかどうかも忘れちゃう人が運転してる方が問題です。でも無罪判決が出ました。それが何故かわかるでしょうか?

司法への不信感が高まるとこういう判決が出るのです。庶民に夢を見させ、普段のルーチン判決や冤罪に目を向けさせない為の措置。さすがは最高裁。賢い奴がいるものです。

違憲なのに合法?

先に挙げた選挙の一票の格差問題がわかりやすいですが、憲法違反なのに補足意見しか付けませんね。「この状態が続いたら違憲」「是正が望まれる」

いやいや、憲法違反なんだから続いたらとか望まれるとかでは済まないハズです!違憲なのだから選挙は無効でやり直すしかないハズです!

しかし「選挙のやり直しは混乱を招くので選挙自体は有効」つまり判決としては棄却なのです。

だったら格差があってもゴリ押しで選挙しちゃえば毎回これになります。裁判官も議員を敵に回したくないのでしょう。大多数は出世と保身のみを考えているのでしょうから。

従って、免停取消訴訟なんかは絶対に勝てません。勝たしたら警察を敵に回し出世の夢もなくなりますから。

私は二度ほど行政訴訟を起こして敗訴しているのですが、私が冤罪を訴えたら「真犯人を見つけるのは被疑者の責任」って趣旨の判決を書いてきました。

いつから被疑者が真犯人を見つけなきゃ有罪になったのでしょうか?

誤認逮捕でもされたら、留置された身分でどうやって真犯人を探すのでしょうか?

警察の仕事ではないのでしょうか?

司法試験を優秀な成績で突破したハズの裁判官は、推定無罪の原則も知らないのでしょうか?

まあ、このあたりは行政処分という名の強制力の行使に関わるカラクリがあるのですが、それはまた別の機会に。

例えば三権分立を習った時に出てきた「弾劾裁判」というのは最近ではいつ行われたのでしょうか?

弾劾裁判なしにどうやって裁判官の質を担保するのでしょうか?

閣議決定で決まってしまう日本

本当に三権が分立しているなら、内閣は行政、国会が立法、裁判所が司法のハズです。

しかし実際には内閣が勝手なルールを閣議決定し、与党多数の国会で強制採決し、違憲な法案であっても訴えがあってから何年も経たない限りは最高裁は判決を出しません。

その間は違憲法案でも有効になってしまうワケで、安保法制のように圧倒的多数の憲法学者が違憲と主張している法案ですら、国会を通過してしまったら施行・運用されてしまうのでしょう。

考えてみれば日本には憲法裁判所がありません。これでは違憲法案が通過し放題になってしまいますね。

まとめ

  1. 日本では三権分立は未成立
  2. 世界的に見ても日本の有罪率は突出して高い
  3. 違憲でも合法となる不思議
  4. 内閣は「行政」なのに「閣議決定」で全てが決まる

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