自転車の死亡事故が全国トップの大阪府で、自転車を対象とした取締りが強化されたようです。事故が増えているのは「警察が自転車を車道に追い出して意図的に事故を増やしているから」なんですが、例によってまるで自転車が悪いかのような偏向報道が行われていますね。
死者数全国ワーストの大阪 自転車事故急増で一斉取り締まり
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160302-00000002-mbsnewsv-soci
毎日放送 3月2日(水)0時10分配信
去年1年間での自転車事故の死者数が、全国でワーストだった大阪では、とりわけ3月に事故が多かったことから、1日に大阪府下で一斉取り締まりを行いました。
東大阪市の交差点で行われた取り締まりでは、自転車の2人乗りや信号無視した運転者らに、違反切符が交付されました。
自転車の取り締まりは大阪府下で一斉に行われ、64人が摘発され、354人に警告が出されました。大阪府警によりますと、去年1年間で自転車事故で死亡した人は、全国ワーストの50人で、月別では3月の死者数が11人と最も多かったということです。
「交通ルールを守ることは当然です。信号無視をしない、細い道から大きな道に出るときは、必ず一旦停止をする。細い道を通るときであっても、左右を確認してもらうことが必要だと思います」(布施警察署 大瀬戸英二交通課長)
警察は、タイヤに取り付けると回転に合わせて光る道具などを配り、事故防止を呼びかけていました。
自転車を車道に追い出したから
自転車の死亡事故が増えているのは、自転車からも行政処分である講習費を取りたい、事故が増えてくれれば交付金も増やせるという目論見の下に、自転車を車道に追い出す施策をしてきた警察行政が原因です。
ニホンの大手メディアはどれも、多少の性質の差異はあれ、基本的には政府・権力層が伝えたい情報だけを偏向して伝えさせる宣伝省の役割しか果たしていません。TVは別名「家庭用小型洗脳装置」です。
2015年6月より自転車に対する交通違反の取締りが強化されましたが、その理由は「自転車対歩行者の重大事故が増えているから」でした。自転車が歩行者にぶつかって歩行者が死亡するような事故も散見されるようになったので、例によって弱者保護の名の下に「自転車は車両である」「本来は車道を走るべき」という現実に合わないお題目ばかりが唱えられるようになってきました。
では、「自転車対歩行者の重大事故」というのは、全国で年間どの程度起きているのでしょうか?
現時点で手に入る中で最新の2013年(平成25年)の交通事故統計を使って見てみましょう。
人間の生命が絡んでいますので、「わずか」とか「たったの」という表現は使いませんが、自転車に主たる事故責任がある事故による歩行者側の死亡は年間2名でした。ちなみに少し右上を見ると、歩行者が原因で自転車に乗っていた人が死亡したのが年間1名ですから、トータルで年間3名の死者が出たという事になります。
この統計だけでは事故現場が歩道上だったのか車道上だったのかわかりませんが、歩行者が車道にいるのはおかしいですから、横断歩道を含めた歩道上での出来事でしょう。
さて、自動車対自転車で自転車が死亡したものはどれほどいるでしょう?自動車が歩道を走ることはまずありませんから、これは基本的に車道上での出来事だと推認出来ますね。
まとめてみますと
- 自転車と衝突して事故死した歩行者は年間2名
- 自動車と衝突して事故死した自転車乗りは年間344名
あなたならどちらを先に減らすべきだと思いますか?私なら2.ですね。
感情論を煽ってミスリードする
上のデータは死亡事故に限定していますので、負傷者数のデータでは双方ともにもっと膨大な数になりますが、やはり歩道を歩いている歩行者よりも、車道を走る自転車の方が圧倒的に危ないです。
- 自転車と衝突して負傷した歩行者は年間2,616名
- 自動車と衝突して負傷した自転車乗りは年間約92,000名
同時に複数名が被害に遭う事もありますから、単純な件数での比較にはなりませんが、自転車にぶつかられた歩行者が死亡するリスクは約1,300分の1であるのに対して、自動車にぶつかられた自転車乗りが死亡するリスクは約270分の1です。当たり前です。
なのにマスゴミの論調に振り回されているのか、周囲の声を聞いてみると「歩道を走る自転車が危なくて迷惑だ」とか「歩道は歩行者のものなのに徐行しない自転車が多くて危ない」みたいな感情的な判断をする人が多いことに驚かされます。
そりゃスマホを打ちながら乗っている高校生(最近は社会人風の若者までこんなバカなことをやっていますが)とか、真っ直ぐ走る事も覚束無いようなふらつく高齢者の自転車は危ないと思いますよ。でも、歩道でぶつかっても大抵は怪我で済みますし、取り締まるならそういう危険度が高い者だけ取り締まれば十分です。
本当に危険なのは車道を走っている自転車の方です。警察は建前主義ですから「タイヤが付いていれば軽車両だから車道を走行すべき」みたいなアホな事を言っていますが、チンタラ漕いだら10~20km/h程度しか出ない自転車が実勢速度80km/hの国道を走ってる事自体が狂気の沙汰でしょう?
私は原付一種ですら危なくて仕方ないと思っていますので、車道を走る自転車には常に警戒度MAXで対応しています。ヘルメットを着用して本気仕様の自転車で飛ばしている連中はまだマシですが、ママチャリなんぞで車道を走っている人々は駐車車両を避ける時も後方確認もしないで車道中央に躍り出てきますからね。
死亡者数で見ても、負傷者数で見ても、車道を走る自転車こそが危険です。ですが警察の事故増加策は確実に奏功しており、2015年の6月以降は確実に車道を走る危険な自転車が増えましたよね?
確かに歩行者にとっては歩道を走る自転車を迷惑に感じているでしょう。でも、車道を走る自転車は迷惑なんてものではなく危険そのものです。事故に遭って自転車乗りが一人死ぬと、被害者の遺族はもちろん、加害者にされてしまう自動車の運転手の一家も路頭に迷いかねません。
前述したように、生命の問題を数だけで語るべきではないのはわかっていますが、年間2名の歩行者の死亡事故と、年間344名の自転車の死亡事故では、どちらがより多くの不幸を生み出しますか?
警察の天下り先の一つであるITARDAの編集スペックの低さが凄すぎて正確に読み取れないのですが、2013年における第2当事者(自転車が被害者側)の死亡者数は26名だったようです。自動車相手に自転車の過失割合が大とされて第1当事者になることはまずありませんから、資料のどこかに書いてあるかもしれない「自転車が壁に突っ込んで死亡」みたいな自爆件数を足しても到底50名には届かないでしょう。
つまり、警察の目論見通り自転車の死亡事故数は激増している可能性が高い
という事になります。
交通ルールを誰が作った?
この記事の中で一番腹が立つのが以下の部分ですね。
「交通ルールを守ることは当然です。信号無視をしない、細い道から大きな道に出るときは、必ず一旦停止をする。細い道を通るときであっても、左右を確認してもらうことが必要だと思います」(布施警察署 大瀬戸英二交通課長)
だからその「交通ルール」とやらは一体誰がいつ決めたんですか?
ニホンでは不正選挙が横行していますからそもそも民主主義国家ではないのですが、百万歩くらい譲って立法権を持つ国会議員を選んだのが民意だとして(民意じゃないんですが…)国会で承認されたのは道交法や施行規則などの「法令」だけです。
実際の交通規制は警察が提案してお飾りの公安委員会が決定しています。そして、警察官も公安委員も民意で選ばれた事は一度もありません。
民意を反映させたら、自転車の交通ルールが今のような珍妙かつ危険なものにはならないでしょう?
自動車に対しても自転車に対しても、厳し過ぎるせいで絶対に守れないほどのルールや規制で縛っているのが現状です。道交法を完全順守していたら道路は走行できません。
遵守は無理ですから皆違反をしまくる事になります。結果として「本当に事故に繋がる危険な違反」と「警察のドル箱としての事故とは無関係な違反」の区別が付かない人が増え、挙句の果てにはヘルメットすら着用していないママチャリが国道に踊り出してくるようになりました。
何ら生産性がないばかりか、ただカネと出世の為だけに交通違反の取締りをしている警察官に平均年収800万以上という高待遇を血税から支払っているだけでも腹立たしいのに、そんな奴ら「交通ルールを守るのは当然です。」とか言われたくないですよね。
- 勝手に警察が決めた交通ルールを押し付けるな!
- 「自転車は車道を走れ」とかいう狂ったルールを守った人から事故死してるだろ!
まとめ
- 警察の目論見通り、車道を走り始めた自転車の事故死が増えています
- 過失割合はクルマが悪いにしているのに、自転車の方を取り締まっているそうです
- そのうちマイナンバーカードと連動して「自転車にも免許を」とか「強制保険を」とか言い出すのが目に見えています
- 警察は自らの利権と支配者層を守る為に、国民の生命を危険に晒しています
独自ドメインを取得してからは大分表現を抑えてきたのですが、本音を言えば私は怒っていますし、皆さんももっと怒っていいと思います。警察がやっているのは間接的な殺人を変わりがありません。