白バイ追尾によるスピード違反の取締りに対して、Macさんから貴重な体験談をお寄せいただきました。
録画・録音する事の重要性を以前から提唱していますが、この体験談から学べる事が沢山あります。
以下、引用しながら解説を加えていきたいと思います。
検挙状況
見通しの大変良い堤防道路をメータ読みで80km程度で走行中、ミラーを見ると赤色灯を付けて追尾してくる一台の白バイの存在に気付きます。
どうも直前に通過した高速道路の橋脚付近に隠れていたようで、停止を求められたので堤防上に停車。その後対向車線側の退避スペースに誘導され、私はエンジンを切り車内で録音機器の準備を始めます。
まずはエンジンを切って「逃亡の恐れ」という逮捕要件にされてしまうリスクを消した上で、すぐに録音機器等の準備を始めた点が素晴らしいです。Macさんは普段からこのサイトを読んで下さっていたようですが、このように理想的な対応をしていただき私としても嬉しい限りです。
白バイ隊員との会話
以下が会話の内容になります。
途中で同じようなやり取りを繰り返したので、その辺りは割愛させて頂きます。
これもナイスですね。「警察手帳規則第5条」に基づく呈示要求ですが、条文が覚えられなくてもこのように自分の言葉で伝えれば十分効果はあります。
この対応も素晴らしいですね。警官も一人の人間ですが、普段は「警察組織」という巨大組織に守られているつもりでやたら高圧的だったり強気な事を言いますが、個人名を確認されるとリスクを感じて保身の心が芽生えます。
「提示には応じるが提出はしない」これもお手本通りの対応で文句のつけようがありません。ここまでのやり取りは自信を持って皆さんにお勧め出来ます。
日中で日差しが強く、車内の温度も上昇してきたので、ここで車を降ります。
以下続きます。
ここに関しては私が考える対応法とは異なります。
車を降りて測定紙を確認してしまうと、今度は「測定紙を確認したという意味の署名であって違反を認めるものではないから」とかテキトーな事を言われて測定紙への署名に誘導されてしまいますし、それ以前に測定値を確認してしまうと印字されてしまい、印字してしまうと警察としても引っ込めるのが難しくなります。
[交通違反]録音で切符処理が回避できた体験談[加点なし]の例では車から降りる事を拒否して対応し、こちらも警告指導で済んでいます。
私としては「車からは降りずに対応する」というのをお勧めしたいですが、日中で車内が暑かった事などもありますので、仮に降りてしまっても断固として白バイやパトカーの所へは移動せずに、印字前の測定値を確認しない事が大切だと思います。
警察が本気で取り締まりたければ、被疑者が確認を拒否したらそこらへんを歩いている一般人を呼び止めて確認させる例もありますので、「確認しなければ勝ち」ではありませんが、「確認したら負けやすくなる」は正しいと思います。
録画を嫌がる警官
前述の通り、測定値を確認してしまったので警察の攻撃フェイズに入ってしまいました。このままだと切符処理されてしまう流れです。
やはり書類作成(切符処理)をする気満々ですが、録画を嫌がってカメラの前では切符を切ろうとしません。疾しい所がないなら堂々と切符を切れば良さそうなものですが、どうして先に録画を止めたがるのでしょう?
正確には「公務中の公務員はプライバシー権を主張出来ない」ですが、この一言によって防衛フェイズから攻撃フェイズに移行出来る有効な一撃でした。
「場合による」というのは「公務員が非番中などで一私人である場合」ですから、交通違反の取締りをしている時点でプライバシー権は主張できません。
さらっと嘘デマを混ぜるあたりが警察ですね。反則切符は記入後に1枚目を被疑者に交付するのですから、被疑者側に守秘義務が生じるような書証はありませんしあっても映りません。
さらに「書いて頂くもの」とか言ってますが、署名などは全て任意なのにどうして被疑者が書くものがある前提で話をするのでしょうね?
「ネットにあげられると困ってしまう」と言っていますが、こっちは取締りを受けて困っています。警察が困るかどうかは関係なくそれが違法かどうかが問題なのにそれを言わない警官という時点で、全くわかっていない警官ではなかったという事でもあります。これはMacさんにとってはラッキーでした。
この「型にはまったことしか言えませんので」というのがどういう意味なのかが難しい所です。この体験談の最後の流れを見ると、この発言は警官からのアシストパスだった可能性もあり、状況によっては一旦録画を止めて警官の言動を見て、やはり切符を切りたがっているならすぐに録画を再開するというのも良いかもしれないと思いました。
これ以降は20分くらい
警察お話をしたいので(録画を)止めてもらえませんか
Macさんそれは任意ですよね。止めたら何か変わるというわけではないですよね。でしたら止める必要はないと思うのですがといった旨の押し問答が続きます。
警告指導に切り替わる
押し問答が続き、さすがにこちらも焦れてきたので、隠し録音機材(ウォークマン)もあるということでこちらから投げかけをします。
この対応が素晴らしかったですね。違反種目別対応例の方にも書いてありますが、適当な所で「警告指導処分をすると言うなら応じるけどどうする?」という警官へのアシストパスを出す事も大切です。
警官だって取締りの一部始終を録画しながら、いちいち「それは任意だよね?その発言は法的根拠があるのかな?」なんて言ってくる面倒な輩の相手をするくらいなら、さっさと警告で切り上げて次のカモを探したいものです。
検挙数には努力目標がありますから、1時間も掛かって反則金を絶対に支払わないような輩に切符を切るよりも、素直に署名するカモを探せば1時間で2羽くらいは捕まえられるでしょう。
ここでスマホの録画を停止します。
やはり警告指導をしたという建前を認めてあげるのが落とし所だと思います。これならば違反を見逃したとかもみ消したとか言われないで済みますので、警官側に立ってみれば応じやすい妥協点である事がわかるでしょう。
録画を消してくれと言う
何が「念の為」なんでしょうね?不法行為を働いた覚えがないなら堂々としていれば良さそうなものですが、一度動き出してしまった保身の心は、そう簡単には落ち着かないということでしょうね。
ここで目の前で動画を削除します。
Macさんは優しいですね。私なら「いや~消してあげたいんだけど、これってクラウドとリンクしてて自動的にアップされちゃうから家に帰ってパソコンからやらないとクラウドからは消せないんだよね~」とか言ってデータは消しません。消した途端に警官が態度を豹変させて「やっぱり切符を切る」とか言い出す可能性もゼロではありませんからね。
しかし、人としての行動としてはMacさんの対応が正解です。録画していなければおそらく切符処理されていたところが、無事に警告指導で済んだのですから、警告指導を選択した警官に対しては優しく対応してあげても良いでしょう。
警告指導で済ました動画がアップされる→どうせアップされるなら切符を切っちまえ
こんな感じの流れになるのは私としても困りますしね(笑)
警官の本音トーク?
さらっと凄い事を言っていませんか?
知識不足だったから切符を切れなかった→知識があれば切符が切れた
ことになりますが、少なくとも建前上は「軽微な違反だったので警告指導処分にした」ハズなのに、明らかに切符を切りたかったけど録画されている事のリスクがわからなくて怖くて切れなかったという発言ですよね?
録画をしながら対応したことと切符を切られなかったことに明確な因果関係が認められます。
という感じで、トータル30分ちょいで無罪放免と相成りました。
だったらなんで合流のない直線部分で取り締まってんだよ?とか聞きたいですよね(笑)
「今度同じことがあれば見逃したりは出来ない」というセリフは、ドラレコがなかったら冤罪食らってた話で私も婦人警官に言われたセリフなんですが、同じ警官がもう一度Macさんを検挙したら、今度は録画されてても切符処理するんですかね?私の駐車違反容疑は完全な冤罪だったのですが、無実でも2回やったら検挙するって言いたいんですかね?
本当に警察ってメンツが第一で、ヤク○と同じなんだなと思います。
私が学んだこと
文中でも少し触れましたが、警官が「録画を止めて話を聞いてくれ」みたいな発言をしたシーンがあります。
そして実際に録画を止めたところで、警官は「今回は警告処分にします」と言ってきています。
これはつまり、録画されている状態では警官としても「警告で済ます」という発言がしにくいという事実を示唆しているのではないでしょうか?
原則的には録画・録音は止めない方が良いですが、このように警告指導で済ましてしまおうと考えているような警官相手には、ある程度録画したら一旦止めて
みたいな「交渉」をしてみるのも効果的なのではないかと思いました。新しい発見であり貴重な体験談です。
投稿していただいたMacさんに、この場を借りて御礼申し上げます。
まとめ
- 録画にはやはり絶大な効果がある
- とはいえカメラが回っていると警告処分は出しにくい
- 然るべきタイミングで録画を止めてあげると良い事が起こるかも!
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コメント
脅しじゃなくて警察官の映像や所属・氏名をインターネットを通じて世界中に公開しタラ良いのでしょう。
そうですね。ただ、本当に悪いのは末端ではなく上層部ですから、上層部の顔、氏名、天下り先を積極的に公表していくのがいいかもしれませんね。