[読書シリーズ]管理人が読んで良かったと思う本②[子供の為にも!]

管理人の読書シリーズ第2段です。人間の価値観なんてものは、外からの情報でいくらでも変わってしまうものですから、TVばかり観ている人はTVに誘導された価値観を持ちます。

本ばかり読んでいる私の価値観も、当然読んでいる本によって影響をされるのですが、だからこそジャンルを問わずに幅広く読むように心掛けています。

知れば知るほど、明治以降のこの国は「宗教右翼カル○国家」としか思えない悲惨さなのですが、いきなりその見識に到達するのもどうかと思いますので、とりあえずは日米関係を理解する第一歩としてお勧め本を2冊紹介しておきます。

戦後史の正体

ジャンル:政治・歴史

戦後史の正体 (「戦後再発見」双書)

感想

かなり有名になった本なので読んだ方も多いと思いますが、戦後史を理解するには非常に有用な一冊だと思います。

同じ自民党であっても、従米派と自主独立派に分かれており、それが清和会と経世会であった(今はもう経世会はないんでしたっけ?)というあたりもよく理解できるようになります。

ここで自民党の二大派閥、「清和会」と「経世会」に着目しよう。代表的な清和会系の政治家は、福田赳夫=小泉純一郎=安倍晋三らである。対して経世会系は、田中角栄...

『清和会に対立した経世会の末路』

(田中派)田中角栄 逮捕 ロッキード事件 (←東京地検特捜部)
(経世会)竹下登  失脚 リクルート事件 (←東京地検特捜部)
(経世会)金丸信  失脚逮捕 佐川急便献金・脱税 (←東京地検特捜部&国税)
(経世会)中村喜四郎 逮捕   ゼネコン汚職 (←東京地検特捜部)
(経世会)小渕恵三 (急死)(←ミステリー)
(経世会)鈴木宗男 逮捕 斡旋収賄 (←東京地検特捜部)
(経世会)橋本龍太郎 議員辞職 日歯連贈賄事件 (←東京地検特捜部)
(経世会)小沢一郎  西松不正献金事件 (←東京地検特捜部)
(経世会)二階俊博  西松不正献金事件 (←東京地検特捜部)

(清和会)岸信介    安泰
(清和会)福田赳夫   安泰
(清和会)安倍晋太郎  安泰
(清和会)森 喜朗    安泰
(清和会)三塚 博   安泰
(清和会)塩川正十郎  安泰
(清和会)小泉純一郎  安泰
(清和会)尾身幸次   安泰

わかりやす過ぎて涙が出てきますよね。

本書の内容は外交官の経験もある孫崎氏の真面目な語り口でしっかり書かれています。一読の価値は十分ありますし、流行り廃りのある時事ネタではないので、一冊買って本棚に入れておいても損のない本だと思います。

日本は何故「基地」と「原発」を止められないのか

ジャンル:政治

日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか

感想

日米地位協定についてよくわかる本ですね。チェルノブイリ事故と同じレベル7の(放射性物質の放出量を考えればチェルノブイリを既に遥かに超えている)福島第一原発事故を起こしておきながら、どうして政府が原発再稼働に固執するのかといったあたりの謎も解けるでしょう。

沖縄の基地問題を他人事だと考えて、俗な暮らしに浸ってしまっている人が東京などには多いですが、日本の首都東京上空の制空権は今も米軍横田基地に抑えられたままです。羽田空港を飛び立った飛行機は、制空権の上を超える為に千葉県方面に一旦向かってからUターンして高高度を通過します。通称「横田幕府」と呼ばれる横田基地に制空権を抑えられていなければ、普通に飛んで西日本方面の飛行機は時間も燃料コストも短縮でき、Uターン地点付近の騒音問題も出ないんですけどね。

人間は前提知識がないと物事をちゃんと判断できません。日米安保やら集団的自衛権を語る前に、現状の日米関係についておさらいしておいてもよいかと思います。

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