飲酒運転幇助罪について

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どのカテゴリーに入れるべきか迷ったのですが、気になって調べてみただけという事でコラムにしておきます。

相当長いので、「飲酒運転幇助罪に興味があり」「長文を見ると気分が悪くなるような活字アレルギーのない方」だけ読んで下さい(笑)

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きっかけ

飲酒運転を絶対に認めない私としては、飲酒運転幇助も憎むべき犯罪だと思います。しかし、その罪状についてはやはり運転した者が最も悪いのであって、上司が「いいから乗っていけ」と言ったような場合に、断り切れるサラリーマンがどれほどいるかは甚だ疑問です。

コメント欄からの質問で、ある学生が飲酒運転幇助罪で検挙されたが不起訴はあるのか?というのがありました。私としては飲酒運転を幇助したのであれば全く知恵を貸すつもりはなかったのですが、どうも詳細を聞いてみると幇助が成立するかどうかは微妙な案件だったため、主義に反して丁寧に回答したつもりでした。

ちょっと長いですが、飲酒運転幇助罪なんていうレアなタイトルの記事を読みに来ている方なら、頑張って画面をスクロールしてくれると思いますので引用しますね(笑)

bick  2010-10-31 20:17:08

こんばんは。
今週の月曜日に警察に捕まってしまい、困り果てていたところこちらのブログを見つけることができた次第です。

どうか助けの知恵を貸していただきたくあります。
単刀直入にお聞きします。飲酒運転者幇助という罪は不起訴となることはあり得ますか?
状況を書かせていただくと実は先に書いたように、月曜日に友人達と居酒屋で飲んで出たところ、しばらく入り口前でたむろしていて、友人の1人が居酒屋入り口前に置いておいた私のバイクに乗って、公道には出なかったのですが駐車場付近を運転してしまいました。
そこをネズミ取りなのか居酒屋近くに止まっていた覆面の警察車両から降りてきた警察官に捕まり、それで「君も同罪だから」ということで私も捕まってしまいました。
・友人の運転した距離は10メートルもありません。
・警察署にて受けた事情聴取の際の紙にも「居酒屋から2、3軒となりの理容店まで運転させてしまい」といった感じで書かれていました。
・友人は簡易検知器にてアルコールの検査をされました(0,25mg未満)が、私はされておりません。
・事情聴取の際に指示された署名、拇印には全て従いました。
・一つ気になったのですが、赤切符は渡されることはなかったのですが、聴取の際に白黒の赤切符に似たようなものに聴取をしている方はいろいろと書き込んでおられました。あれは、どういった意味の紙なんでしょうか。

私は大学生なのですが、普段から大学構内の駐車場にて友人に時々バイクに乗せてあげていたので、今回もほんのちょっとならと軽い気持ちで運転させてしまったようなものです。(詳しい状況を書きますと、別の友人と話していたところ、目を離していた隙にエンジンをかけられ乗っていかれました。しかし、制止の声は十分届く距離でした。)

単刀直入と急ぎ回答をもらおうとしておきながら、長々と書いてしまいました。しかし、来年からは就職活動ということもあり非常に切羽詰まっておりますゆえ御理解のほど願います。
両親にも本日、今回のこと報告しました。昨日、アルバイトの休憩中1人泣いてしまいました。

酒を飲んだものを乗せるということは(幇助罪というものは知らなかった)常識的に考えていけないとは思っておりました。重々反省しております。しかし、居酒屋から出てくる者を監視し、自動車を運転するものを待っていたかのように取り締まるのは非道だと思いました。
先に長々と書いてしまいとしてしまいましたが、今回の件での自分に対する戒めを含む葛藤から長文を続けてしまいました。
こんなにも長くコメントに書く者はそういないのではないでしょうか。

御時間をとらせることになるかもしれませんが、どうかよろしくお願い致します。自分にとって良い御回答がもらえることを期待しております。

私の回答がこれです。長いですよ。どこまでお人好しなんでしょうかw

>>bickさん

警察と闘うブログをやっているとはいえ、飲酒運転を全否定している私に質問をした勇気には感服いたします。厳しい事も書きますがご容赦を。

居酒屋で飲んでいて駐車場に停めていた貴方のバイクを友人が乗り回したとの事ですが、貴方も飲んだのでしょうか?そして、この件がなければバイクを運転して帰ったのでしょうか?だとすれば、おそらくは原付かスクーターなのでしょうが、元バイク乗りとしては許しがたい所業です。飲酒状態では確実に判断力・反応・バランス感覚が衰えます。事故で貴方が死んだ場合、貴方は自業自得とも言えますが、貴方をハネた運転手はたまったものではありません。相手が飲酒であっても大怪我や死亡をされたら無罪では済まないのですよ?押して帰るつもりだったと言われてしまえばおしまいですが、私はバイクで行った時は一滴も飲みませんでしたし、飲む時は電車で行っていました。本当に反省して下さい。

さて、お説教はこのへんにして法律のお話をします。

友人は飲酒運転ですので以下の道交法違反となります。

第六十五条  何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。

あなたは友人に車両を提供していますので第二項の違反です。

2  何人も、酒気を帯びている者で、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがあるものに対し、車両等を提供してはならない。

また、刑法にも幇助の規定があります。

第六十二条  正犯を幇助した者は、従犯とする。
さて、罰則についてですがこれは道交法の罰則が適用されます。

第百十七条の二の二  次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一  第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第一項の規定に違反して車両等(軽車両を除く。次号において同じ。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあつたもの

二  第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第二項の規定に違反した者(当該違反により当該車両等の提供を受けた者が身体に前号の政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態で当該車両等を運転した場合に限るものとし、前条第二号に該当する場合を除く。)

友人は第一項、貴方は第二項に該当しますので、どちらも50万円以下の罰金ですが、0.25mg未満との事ですので10~20万の間だと思われます。貴方の場合は幇助罪は正犯よりも減免されますので、その半額~7割程度と予想されます。

その場の調書に何を書かれたかにもよりますが、貴方が不起訴になるためには、「貴方には止める手段がなかったこと」もしくは「制止しようとしたが友人が強引に乗ったこと」を立証する必要があります。相手が飲酒運転をしようとしているのを知った状態で何もしないと「黙認した」とされ、これは暗に車両の提供に行った事になりますので幇助罪が成立します。

従って、友人も反省していて貴方に累が及ぶ事を望んでいないのであれば、「バイクの持ち主の友人が止めるのも聞かずに鍵を取って勝手に乗り回した」と証言してもらい、貴方もそれと同様の供述をする必要があります。

しかし、既に調書に「貸してくれと言われたので飲酒していることを知っていながら貸した」とでも書かれてしまっていると今から翻すのは困難です。

そうすると、もう一つの「貴方には止める手段がなかったこと」を主張するしかりません。つまり、貴方が泥酔もしくは酩酊状態で、注意する事が出来ない状態だった。とすることです。だとすれば、酔っ払ってバイクの鍵を放り出して伸びていたら、友人が勝手にバイクに乗って警察に捕まったとする主張です。これも文面を読む限りは厳しいですかね。

だとすれば、「目を離していた隙にエンジンをかけられ乗って行かれた」という部分で押すしかありません。これも調書に何と書かれたかがわかりませんと答えようもありませんが、「バイクは押して帰るつもりで鍵だけ差していた。別の友人と談笑していて目を話した隙に勝手にエンジンを掛けて乗って行かれ、止める間もなく警察に検挙された」という主張です。別の友人にも陳述書を書いてもらい、「止めようがなかった」という点を立証できれば不起訴もあるかもしれませんね。

赤切符は交付が義務ではないので渡されない事が多いです。いずれ簡易裁判所への出頭要請が来ますので、幇助罪を否認するのであれば上申書(貴方が書きます)や陳述書(談笑していた友人が書いてくれるのであれば)を用意しておくしかないでしょう。略式に応じないという点は一般の非反則行為の否認事件と同等で良いでしょう。

しかし、実際にバイクに乗った友人がどう主張するか。「真実」としてはどうだったかは私にはわかりません。駐車場の中くらいならいいだろうと思って鍵を貸したのかもしれませんし、乗り回しているのを止めようともせずに見ていただけかもしれません。だとすれば素直に認めて罰を受けるべきだという考え方もあるでしょう。ましてや貴方が乗って帰るつもりだったのならば、幇助罪で済んで良かったとさえ言えます。

罰金刑になった場合、交通違反の前科として5年間は記録に残ります。交通違反の前科程度なら採用に影響しない会社も多いですが、警察を含む公務員関係や、学校などのお堅い職種の場合は問題視される事もあります。まあ、履歴書に正直に書く必要はないかもしれませんが、私が就職した会社は興信所を使って本人及び家族の犯罪歴を調べる会社でした。調べれば交通違反はもとより少年時代の補導暦まで全て調べられる時代です。
この件に関しては警察に非はほとんどないと思います。強いて言うなら駐車場内のみの走行だったのを、公道を走行した事にしたくて虚偽の調書を録った疑いはありますが、自由に出入りできる駐車場は公道扱いですので違反は違反です。(この私に「違反は違反だ」なんて言わせるとは!)なお、居酒屋から出てくる者の監視はもっとやった方がいいと思います。このブログ内にも飲酒検問を徹底しろと書いていますよね?

私としては主義に反して丁寧に書いたつもりです。貴方が否認して不起訴を望むのは構いませんが、上申書や陳述書に関する助力はお断り申し上げますので、否認するのであれば自己責任でお願いします。

で、学生との対話が続きます。

bick  2010-11-01 01:22:38

御回答ありがとうございます。

内容から察するに不起訴となることは厳しく、徹底した場合には友人との仲がこじれそうなので諦めます。
一応追記なのですがバイクに乗った友人は後日もう一度近くの交番に呼び出され、友人は聴取の際「勝手に乗った」と言っていたのですが、その日は誘導尋問のような形で「勝手に乗ったわけないよね」と言われ渋々「はい」と答えたそうです。
詳しい状況は友人に少し聞いただけなので分かりません。あと、私には呼び出しは来ておりません。
飲酒運転の危険性は承知しております。大学近くの居酒屋で飲むときには、いつも飲み終わった後友人宅までバイクを押して行き、泊まるというような流れです。
街中まで飲みに行くときはバイクに乗っていくことはありません。
飲酒運転をするつもりがなかったことだけは分かっていただきたく書かせていただきました。
今回はありがとうございました。
公務員試験の勉強をしておりましたが、今回の件の反省の代償として心に留めておきます。

私の回答

>>bickさん

なるほど。貴方は正直な方のようですからもう一点だけ教えましょう。

幇助罪というのは本来は適用が難しく、起訴しにくい罪状です。黙って見ていただけで適用してしまうと、周囲にいただけの人が全員捕まってしまうからです。

しかし、飲酒運転に対する厳しい世論を受けて、飲酒運転幇助罪は積極的に適用されているのが現状です。

争点となるのは「相手の飲酒運転に助力したか」「車両を提供したか」「飲酒運転するつもりなのを知ってて酒を提供したか」の3点です。黙認は助力に見なされるのですが、貴方の場合は同乗してはいませんから、2番目の提供が認められるかどうかが争点となります。

省庁にもよりますが、飲酒運転絡みの前科は公務員試験では極めて不利です。「真実」が本当に友人が勝手に乗っただけなら、ちゃんと相談して乗った友人にもキチンと供述してもらえば、本来は適用が難しい幇助罪ですから不起訴の可能性が高いでしょう。

否認するなら徹底してやることです。捜査段階の調書の内容が重視されますから、呼び出しが来なくとも調書を録られた警察に出頭して「調書は一方的に書かれたもので事実とは異なる内容だから録り直せ」と要求します。拒否される可能性も高いのでレコーダーで録音しておきましょう。貴方が供述の変更を申し出たのに警察が拒否した証拠を残すわけです。

で、簡裁では検察官に対して上申書と陳述書(運転した友人のものは必須)を提出して、「略式には応じません。話してる間に勝手に運転された者に幇助罪が成立するか正式裁判で争います。」と主張します。後は運を点に任せるしかありませんが不起訴率は貴方が思うよりは高いでしょう。

乗った友人の方は、貴方の幇助罪が成立しようが不起訴になろうが刑罰に差はありません。しかし、駐車場内しか走行していないことを皆で立証してあげれば、罰金額は低めになります。最近の若者の人間関係が難しいのは知っていますが、皆で協力出来るのであれば、運転した友人に対しては「駐車場内を10m走らせただけで公道を走行する気はなかった」貴方に対しては「普段から飲んだらバイクを押して友人宅(徒歩圏内にあることを立証しましょう)に移動しており、飲酒運転をする気もさせる気もなかった。今回は酔った友人が目を離した隙に乗ってしまったもので、制止する間もなく検挙された」という趣旨で書いてもらいます。

私がブログでやっているのは、正しい知識を身に付けた上で、違法とは思えない行為で検挙された場合に否認する権利があることを知ってもらうことです。有罪になるから認めてしまえというのでは、仮に貴方が就職後に身に覚えのない横領容疑で解雇された場合に、「裁判をしても勝てないから泣き寝入りをしよう」という話になってしまいます。勝ち目のあるなしではなく、違法行為をした認識が貴方にあるかどうかが問題なのです。

貴方の容疑は飲酒運転幇助罪ですから、車両を提供し、飲酒運転を幇助した自覚があるならば認めて罰金を支払うべきです。逆にそのような認識はなく、友人が勝手に乗ってしまって検挙されたというのであれば、不起訴率など気にせずに否認すべきです。私が貴方ならその一点で判断します。貴方は、友人が酔っているのを知りながらバイクを貸したのでしょうか?

貴方が公務員試験を目指していた事を友人も知っているのであれば、「嘘は書かなくていいから事実を書いてくれ」と頼んで陳述書を書いてもらい、堂々と否認してくれば良いでしょう。それで不起訴になればそれまでですし、起訴されたら堂々と裁判で争って判決を待てばよいのです。

心配なのは、私がここで否定的な回答をしたら諦めてしまい、逆に否認を勧める回答をすると否認するというのでは、貴方が自分で判断した事になりません。検察官は「絶対に有罪になる」と脅してきます。相手が何を言うかで是認・否認を変えてしまう人では到底否認は貫けません。もう一度自分の行動を振り返り、「飲酒運転を幇助したかどうか?」を考えてみて下さい。

見ず知らずに学生に説教をして申し訳ありません。

しかしこの学生は、1回目の私の回答で不起訴は難しいと判断すると、すぐに「諦めます」というコメントを返してきました。

bick  2010-11-01 14:49:53

朝早くというのに素早い回答ありがとうございます。とても助かります。

前回のコメントで最後のつもりでしたが、進展がありましたのでまた書かせていただきました。
申し訳ないのですが、この度も回答をもらえますでしょうか。

本日、交番に呼び出されました。
確認された点は自分のバイクについて友人に勝手に乗られたか黙認したかでした。若干誘導尋問のような形で進められ、「勝手に乗られたというのは友人の窃盗となるし、君が別の友人と話していても脇目にでもエンジンをかける姿は見えていたのだから、運転し始めた時声をかけることはできたよね?」という感じで言われ
調書には「以前から5、6回ほど遊びで友人達に乗せていたりなど、今回自分に酒が入っていたこともあり、駐車場くらいならと軽い気持ちで黙認してしまった」といった内容でした。
警察の方は「今回の件はだいぶグレーだから、幇助の罪で起訴されるもされないも検察官のさじ加減次第だね」とおっしゃられました。
こちらのブログを読ませていただいた上ですと、通常、略式裁判にもっていかれてしまうものだと思うのですがどうなのでしょうか。

で、私がキレますw

>>bickさん

少なくとも私の1回目の回答をご覧になってから交番に行ったのですよね?そこで今回のコメントにあるような調書を録られ、署名までして帰って来られたのでしょうか?

だとすれば、一体私の回答から何を学ばれたのでしょうか?「黙認したとされると幇助罪が成立する」と回答しましたよね?何故わざわざ自分で幇助罪が成立するような調書を録らせて来るのでしょうか?貴方はバイクに同乗していたのではないのですから、車両を提供したかどうかが問題で、それに関しては警官の目撃証言だけでは幇助罪は成立しないのです。貴方がわざわざ自分で「黙認した」と自白することによって警察は貴方の罪にしようとしているのがわかりませんか?そもそも現場で「車両の提供などしていない。普段からよく貸してあげてたから今回も借りれるものだと友人が誤解して乗ってしまったものだが、目を離した隙に乗られてしまって止める間もなかった」と言っていれば貴方を幇助罪で立件することは出来なかったのですよ?誰かが飲酒運転をしたからといって、必ず所有者が幇助罪に問われるわけはないのです。運転者が勝手に運転したなら所有者に累は及びません。

それをわざわざ「黙認した」と証言して自白しているのが今の貴方です。誘導する警察が悪いですか?じゃあ誘導されたらマルチでも新興宗教でも入りますか?

貴方の自白証言がなければ検察官は起訴出来ません。何度も言いますが飲酒運転幇助罪の構成要件は、助力したか車両を提供したか酒を飲ませたかの3点です。貴方は車両の提供を疑われたのですから、「提供なんかしていない。止める間が無かっただけで警察がいなければ当然追い掛けて制止していた」と主張すれば、少なくとも運転した友人が「借りる許可を取った」とでも証言しない限りは警察も検察も幇助罪を立証出来ないのです。

それをわざわざ自白して罪を告白しているのが貴方です。「友人が窃盗罪になる」という脅しにも簡単に屈していますが、貴方が被害届を出さなければ何の罪にもなりません。普段から好きな時にいつでも乗っていいという話をしていたならそれだけの話ですし、バイクを友人に譲るのも自由ですから、窃盗罪は貴方が訴えない限りは成立しないのです。仮にも公務員試験を目指しているなら、この程度の基礎知識はあっても良いのではないでしょうか?

起訴不起訴を最終的に決定するのは検察官ですが、貴方が認めて「バイクを貸しました。飲酒運転を幇助しました。」と自白すれば略式起訴して罰金刑。徹底否認して「幇助なんかしてない。勝手に乗られただけ!」と主張し、運転した友人もそれを認める証言をすれば、幇助罪を立証しようがありませんので不起訴になります。だから否認するならこちらから出頭してでも調書を録り直せと今朝の回答にも書いたわけです。

警察の言うとおり貴方の幇助罪はグレーですから、それを黒にするために調書を録られたことに気付きませんか?今、幇助罪を積極的に作り出しているのは貴方なのですよ?幇助罪というのは否認されたら幇助を立証する物証を出すのは困難です。だから貴方が認めれば起訴率が飛躍的に上がるのです。

何だか是認して罪に問われたいとしか思えない行動ですので、もう勝手にして下さい。貴方の行動は現場でも交番でも自ら起訴されたくてやっているような行動です。自分で自分の首を絞めておいて、就職等を考えると不起訴になりたいとは矛盾し過ぎてて理解出来ません。

もし、幇助罪を認めたいと思っているのでしたら申し訳ございません。私はてっきり否認したいものと誤解しておりました。認めれば略式起訴ですぐに罰金刑が申し渡されますので簡裁への出頭日までにお金だけ用意しておけばOKです。

最終判断は自分ですれば良いとして、違法行為を働いた自覚がないのであれば否認するのは構わないだろうと思ったので、それに対して「本当に幇助したつもりがないならこうやって否認してみれば?」というような回答を返したのですが、彼は同日交番に出頭して、警察が求めるまま「(飲酒運転を)黙認した」という調書を録られてきています。

本当に諦めて罰金を支払う気になったのであれば問題ありませんが、私はてっきり否認するものと思っていたので、私の回答を読んで一体何を知ったのか?と年甲斐もなくキレてしまいました。

飲酒運転幇助罪とは

で、学生に説教した私としては、飲酒運転幇助罪というのが、どの程度で起訴されるものなのかを調べてみたくなりました。何故なら、今ほど飲酒運転が危険視されていなかった時代において、私自身は飲酒運転などした事がありませんが(当時は遵法精神からというよりは、単に私は下戸なので飲み会に行っても一滴も飲まない人間だったので)軽く飲酒をした先輩の車に同乗したことならあります。もちろん断りましたし、「それで事故ったら首では済まないからやめましょう!」と止めもしました。

しかし、日頃から世話になっている先輩に「いいから乗っていけって!」と強い調子で言われ、渋々乗った事ならあります。あまり言うと怒られるので乗っている間中ハラハラしながら周囲の交通を見ていた記憶があります。さて、私の行為は今なら飲酒運転幇助罪が成立するのでしょうか?

結論を先に言えば、今なら幇助罪が成立して立件されると思います。幇助罪の構成要件は

  1. 運転を勧める、もしくは制止せずに黙認するなどして飲酒運転を助長する
  2. 飲酒した者に車両を提供する
  3. 飲酒運転をするつもりの者に酒類を提供する

のいずれかを満たすと成立するようです。

私のケースでは制止はしましたが結果的に同乗していますので1.において成立したでしょう。質問を寄せた学生のケースでは、居酒屋の駐車場内で酔った友人が学生のバイクを借りて乗り回すのを制止しなかった。との事ですので、1.が成立するかどうかは微妙ですが2.が成立するとして警察に検挙されたようです。

ここで重要なのは「車両の提供」の定義です。「貸して」と言われて「いいよ」と答えた。もしくは「運転するよ」と言われて何も言わずに黙認した。これらは幇助罪が成立するでしょう。しかし、学生のケースでは「他の友人と座って話している時、目を離した隙に運転されてしまった」とのことです。目を離した隙に運転されたという事はバイクには鍵が差さっていたということでしょう。その後はバイクを押して近所の友人宅に行って泊めてもらうのが恒例だったようですので、後で移動させるつもりで鍵を差していた行為自体は責められるものではありませんし、それをもって「いつでも誰でも運転していいよ」と車両の提供の意思表示をしたと認めるのは強引です。

だとすれば、目を離した隙に友人が勝手に飲酒運転をしたのであって、学生に幇助罪が成立したとするのは強引な論理のような気もします。もちろん、気付いたらすぐに制止すべきでしたが、彼自身も相当に酔っていたのであればそのような正常な判断が出来ないこともあるでしょうし、友人が運転したのは駐車場内を10m程度だったようで、そのまま公道に出て飲酒運転を続行する意思があったとも思えません。もちろん、駐車場内であっても公道と自由に出入りできる部分では道交法が適用され飲酒運転をしたことは紛れもない事実ですが、これをもって幇助とみなすかどうかは判断が分かれると思います。

飲酒運転幇助罪自体の判例はネットでは拾えませんでしたが、以下のようなものがありました。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=04&hanreiNo=37564&hanreiKbn=03

これに関しては判決文を精読することをお勧めします。沖縄県というのが象徴的ですが、飲酒運転がどのような悲劇に繋がるかもわかりますし、同時に読み取れることが2点あります。

  1. これほどの事件で、飲酒運転を止めもせずに同乗しているのに、刑事処分としては不起訴(起訴猶予処分)になっている。
  2. 飲酒運転幇助罪は不起訴でも、この行為を理由とした分限免職が合法とされている。

考えてみればこれは公務員の分限免職に対する行政訴訟ですから、原告に勝ち目などは最初からなかったわけですが、これでも起訴猶予で済んでしまうところをみると、幇助罪の成立はかなりハードルが高いようです。

もちろん、被疑者が認めていれば略式起訴して罰金刑になった者も多いでしょうが、おそらくこの原告は幇助罪については否認したのでしょう。これほどの重大な事故を伴ったケースでも不起訴なのですから、飲酒運転幇助罪については否認すれば不起訴の可能性が高いと予想されます。

一方で、仕事的には停職6ヶ月+分限免職という公務員としてはかなり重い処分が下されています。これは完全に会社によるでしょうが、お堅い職場では飲酒運転に同乗しただけでもクビになる可能性があることを示唆しています。

やはり飲酒運転は絶対にさせない。止めても聞かない奴はぶっ飛ばしてでも止めるしかないということでしょうね。それで傷害罪でパクられたら元も子もありませんが、飲酒運転を放置してこの事件のような悲劇が起こってからでは遅いと思います。

しかし、これらを総合して考えると新たな疑問が2つ浮かんできます。

  1. これが事故を伴わず、飲酒検問で検挙されたようなケースだったとしても停職6ヶ月+分限免職になっていただろうか?
  2. 飲酒運転幇助罪で起訴猶予処分にされたという事実は、就職には影響をするのか?

事故の有無や大きさによって同乗者の受けるべき制裁が異なるというのは少し奇異な気もします。事故が起きたら同乗者も処分で、事故が起きなければ同乗者にはほとんど累が及ばないのだとすれば、飲酒運転に同乗するという行為は、運転者と運命を共にすることを意味します。

しかし、私の過去のケースのように、本当に逆らえない相手に同乗を強制された場合でも、クビのリスクと先輩に反抗するリスクを比べなければならず、先輩に反抗して乗車を拒否したが事故も検挙もされなかったようなケースでは、飲酒運転をしたのは自分ではないのに自分の立場が微妙になるという問題が発生します。

同乗者がシートベルト非着用の場合でも運転者が責任を問われるのに、運転者が飲酒で事故を起こすと同乗者までもが社会的制裁を受けるという論理は、慎重に検討しなければならないでしょう。

質問してきた学生は就職活動を気にしていましたし、公務員試験を考えていたような事も書いていました。仮に彼が否認して不起訴(どうせ起訴猶予処分でしょうが)になった場合に、公務員採用時の身辺調査で、この「前科にはなっていないが起訴猶予処分を受けた」という事実が参照されて不合格になる可能性があるのでしょうか?

彼にも非はあるだろうし、それで不利益を被るのはある程度は仕方ないとは思います。しかし、本当に幇助をしていなくても(例えば酔っ払ったから駐車場で朝まで寝ようと車で就寝し、寝ている間に運転されて捕まったというようなケース)幇助罪の容疑で立件されたら検察は起訴猶予処分しか出さないと思うのです。起訴猶予処分とは不起訴ですから、被疑者にとっては有利な処分です。有利な処分を根拠に不利益処分を行うのは法の趣旨に反します。はてさて、この問題はどう考えればよいのでしょうか?

質問をした学生は、私がキレたのでもう来ないでしょうが、この疑問点についての解答がわかる方がいらしたら教えて下さい。

繰り返しになりますが飲酒運転は許せません。しかし、目を離した隙に車両を勝手に運転された者にまで責任を問うのは少し違うと思うのです。。。

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