<強姦事件>証拠を都合良く評価…弁護側、ずさん捜査を批判

警察・検察・裁判所が一丸となって冤罪を作り続けているニホンですが、「DNA鑑定などで「犯人ではない事が立証」された時だけ無罪にする」方針のようですね。

検察挙証主義や推定無罪の原則など眼中にもないようです。

毎日新聞の記事

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160112-00000107-mai-soci

https://archive.is/DdJYy(魚拓)

20160113

毎日新聞 1月12日(火)23時11分配信

逮捕から3年余り。悲痛な無実の叫びに司法が応えた。12日、鹿児島市で当時17歳だった女性に暴行したとして強姦(ごうかん)罪に問われた男性(23)に逆転無罪を言い渡した福岡高裁宮崎支部の判決。「『(被害者の)供述頼りの捜査をしないように』と判決が促した。非常に意義がある」。弁護団の野平康博弁護士(鹿児島県弁護士会)は12日の判決後、宮崎市内で記者会見を開き鹿児島県警の捜査を批判した。【志村一也、杣谷健太】

県警を巡っては、冤罪(えんざい)を招いた2003年4月の鹿児島県議選を巡る公職選挙法違反事件(志布志(しぶし)事件)で自白偏重の捜査が問題視された。野平弁護士は「志布志事件は有罪と決めて積極証拠のみを集めたために起きた事件。今回の事件も同様で、無罪の可能性はないかと消極証拠を集めていれば、結果は違ったかもしれない。供述証拠を検討する仕組みを作るべきだ」と訴えた。

今回の1審判決は捜査側のDNA型鑑定に寄りかかって有罪を導いた。型は誰のものか特定できなかったが精液は検出されたとする内容。主任弁護人の伊藤俊介弁護士(鹿児島県弁護士会)は「精液が検出されたことを(被告の精液であるかのように)都合良く評価した」と批判。「1審の裁判所が正面から証拠認定に取り組んで判断していればここまで長く汚名を着せられることもなく、不信感を持った」と非難した。

◇被告男性「決めつけたのでは」

被告男性は苦悩の日々を振り返り「闘ってきて良かった。支えてくれた家族に『信じてくれてありがとう』と伝えたい」と笑うと父母と握手を交わした。

「被告人は無罪」。午後1時半過ぎ、法廷に岡田信(まこと)裁判長の声が響いた瞬間、男性は2度頭を下げた。判決理由の読み上げが続く中、男性は涙を流しおえつが止まらない。閉廷後、宮崎市内の法律事務所で父(59)と母(53)から「良かったね」と言われると目を赤らめながら「ありがとう」と話し、父や母の手を両手で握りしめた。その後の記者会見で「支えてくれた皆に感謝の気持ちでいっぱいです。裁判官の方々にも、総合的に判断していただけた」と語った。

「話を聞かせてもらいたい」。2012年11月15日早朝、鹿児島県警の捜査員が突然自宅を訪れた。当時の交際相手と同居を始める約束をしていた日で、引っ越し準備を阻まれた。

事件があったとされるのは約1カ月前の同年10月7日午前2時過ぎ。前日夜アルバイト先の飲食店で同僚の誕生日会を開いた。シャンパン、ビール、焼酎を5時間以上飲み続け、7日午前1時半にシャンパンを空けたところから記憶が無い。

「酒に酔っていて覚えていない」。逮捕後の取り調べで何度も訴えた。「お前が犯人だ」と繰り返し、聞く耳を持たない県警の取調官。「認めればすぐに出られるよ」。そんな言葉に気持ちが揺らいだが「証拠もないのに認めてはいけない」。そう言い聞かせた。

裁判が進むにつれ「無罪」の確信は深まった。被害者は自分が自転車に乗りながら強引に手を引っ張って連れていかれた--と訴えるが、体格はほぼ同じ。泥酔した自分にそんな強引なことができるのか。しかも強姦したとされる現場は固いアスファルトの上。だが、被害者にけがはなく衣服にも傷はない。そんなことがあり得るのか。

1審は懲役4年の実刑。交際相手に手紙を出した。「別に好きな人がいるなら付き合ってもいいよ」。裁判は長引いており「待たせるわけにいかなかった。そう言える立場でもなかった」。

約1年後の昨年2月、拘置所の面会室で弁護士が興奮して切り出した。「プレゼントがある」。DNA型の再鑑定で被害者の体内に残された精液から別人の型が出ていた。「これまで闘って本当に良かった」と胸をなで下ろした。翌月保釈され、祝ってくれた両親や友人に囲まれながら思った。「何気ない普通のことが幸せなんだ」

かつての交際相手とは今も付き合いはあるが、「交際相手ではなく友達」だ。県警の捜査によって描いた夢はゆがめられた。「きちんと捜査していれば初めから簡単に分かったはず。犯人と決めつけていたのではないか。もう二度と同じような思いをする人を出してほしくない」と力を込めた。【志村一也、杣谷健太】

まとめてみる

話をまとめてみます。

  1. 酒に酔って記憶を失ったら、「お前が強姦犯だ」として逮捕された
  2. 警察は「認めればすぐに出してやる」と自白誘導
  3. 精液のDNA型が合わないのに一審では懲役4年の実刑判決
  4. 二審でようやく認められて無罪判決
  5. 逮捕から無罪判決まで3年掛かり、交際相手とも恋愛関係は破局
  6. 警察・検察・有罪を出した裁判官はみんな無罪。誰も責任を取らない

やはり問題なのは3.と6.だと思うんですよね。

刑事裁判においては検察側に挙証責任があります。

証明責任

刑事訴訟では、「疑わしきは被告人の利益に」の原則が妥当する。つまり、犯罪事実については原則として訴追側(検察官)に挙証責任があるとされ、合理的な疑いを入れないまでに立証されない場合は被告人は無罪となる(無罪の推定)。日本の法令にはこの点に関する明文の規定はないが、法定手続の保障について規定した日本国憲法第31条が無罪の推定原則を要求すると解されること、刑事訴訟法336条が「被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない」と規定していることから、犯罪事実については検察官が挙証責任を負うことになるとされている。

強姦の事実の有無まではこの記事だけでは判断できませんし、女性の体内から精液が採取されたのであれば、(それが女性の交際相手の物などでなければ)強姦自体は存在し、女性も大いなる被害者という事になります。

しかし、精液のDNA型が一致しなかったのであれば、その時点で「合理的な疑いを入れないまでに立証」されたとは言えないでしょう。つまり、一審時点で無罪が出なければおかしいのですが、そうはなっていないあたりが一審有罪率99.98%のカ○ト国家ニホンという事です。

刑事訴訟法には「犯罪の証明がなければ無罪にしなければならない」と規定されているのですが、司法関係者は誰も守っちゃいませんし、マスコミの論調も「無罪の証明がなければ有罪」という感じで統一されていますね。

日頃の事件報道を見ると、容疑者=犯人というイメージを持たされていませんか?先進国で容疑者段階で実名報道してる国なんて米英のアングロサクソン連合とニホンくらいなものですし、アメリカですら「捜査関係者の実名も報道」することによって捜査側の責任も追求しています。はて、ニホンの事件捜査等で捜査関係者の実名が報道された例ってありましたっけ?

きっとまた冤罪が起こる

無実の人間を逮捕・監禁・有罪判決まで出してしまっても、誰も責任を取らなくていいのがニホンです。それはまあ他の国もそうかもしれませんが、「権力の監視(笑)」とか口だけで言ってるマスコミがそういう点について全く突っ込まないのはニホンくらいでしょう。

地裁の裁判官は、刑訴法336条の規定に反して「犯罪の立証がないのに有罪を申し渡してしまった」んですよね?どうしてこれに突っ込まないのでしょう?

「DNA鑑定の結果が新証拠として出たから」とか思ってしまう人は、推定無罪の原則がわかっていないと自白してしまっているようなものです。DNA鑑定の結果なんかなくても

  1. 被告と被害者の体格はほぼ同じなのに、自転車に乗りながら手を引っ張って連れて行けるのか?
  2. 被害者はアスファルト上で強姦されたと証言しているのに、怪我はなく衣服にも傷はなかった
  3. 被告には交際相手がいて、同棲する約束までしていた

3.については、まあ「それでも犯罪をする奴はいるかも」とは思いますが、1.と2.の時点で既に「合理的な疑いの余地」がありまくりです。

真実は矛盾しませんから、真実と思われる仮説は以下の2つです。

  1. 強姦自体はあったのであれば、真犯人は被害者女性よりも体格が良く力があり、かつ強姦した場所はアスファルト上ではなくどこかの建物の中
  2. 強姦自体が存在せず、被害者?女性が交際相手、または行きずりの相手と性交した結果、妊娠のリスクがある行為をされてしまった。女性は自己弁護の意図から「強姦された」と警察に訴え、点数稼ぎがしたい警察が、被告を逮捕して犯人にでっち上げた

私としては2.ではない事を祈りたいですが、記事から読み取れる内容だけでは2.を否定する事も出来ません。いや、強姦がトラウマになる可能性を考えたら、真実が2.である方が被害者の数が減るのでしょうか…

このままでは犯罪の有無も、犯罪があったとして犯人が誰かなのかも特定できませんから、それを捜査して立証する為に検察と警察がいるのでしょう?税金からカネもらっておいて何やってたんですかね?

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コメント

  1. アラフィフ より:

    このニュースを見て、新宿駅痴漢冤罪(自殺)事件を思い出しました。
    最近の情報が見当たらないのですが、今はどんな状況になっているのでしょう?!
    自称被害者の女性が証言している痴漢行為は、もしかしたら勘違いでは?と
    思われるような些細なものであったのに、暴行まで受けた上に、
    強引な取調べまでされて、お気の毒で仕方ありません。
    しかも、被害届が出てないのに、被疑者死亡で書類送検までされています。
    せめて、亡くなれた方の名誉が挽回されて、少しでも遺族の方々が報われるような、
    正しい審判がなされてほしいものです。

    司法試験に比べれば、高卒や大卒でも比較的容易と言われる試験に受かればなれる
    ノンキャリの警察官がそんなに知能が高い訳ないのに、
    司法の執行人として絶対的な権限を与える方がおかしいですよね?!
    命を脅かされるような大事になる前に、こちらのブログに出会え、
    警察に対する妄信を解くことができたことを、ラッキーと思いたいです。
    だからと言って、簡単には手を引きませんけど!

    • 取締り110番 より:

      仮に嫌疑なしの不起訴になっても、訴えられた警官の出世の考査には響いていると思いますよ。「余計なトラブルを起こした奴」として。

      司法制度が崩壊している一番の原因は「最高裁事務総局」の存在、及びその運用の仕方にあります。ルーチン通りに有罪判決を書く裁判官しか出世できないばかりか、真っ当な判決文を書いてしまうと地方に左遷させられてしまうのですから、この統制から外れる勇気があるような裁判官はまずいません。昭和の時代にはちょびっとだけいた感じもしますけどね。

      裁判所が内閣や国会の追認機関になってしまっている原因は、日本では三権分立は成立していないという点に集約されます。

      で、学校ではモンテスキューとかを引っ張り出して、あたかも三権分立が成立しているかのような嘘デマで洗脳しているのですから、教育機関の責任も免除されませんね。

      騙されている者が損をするのはある意味仕方ないのですが、騙されていないのに強制的に消費税などを奪われるのが嫌でたまりません(笑)

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