交通違反の取締りに多くの人が納得いかないのは「取締りの目的が交通安全ではなく集金だから」なのですが、警察は絶対にそれを認めませんね。
今回は「元警察官」とやらが屁理屈をこねて「捕まったら言い訳しても無駄だ」と思い込ませようとしている内容の記事を目にしましたので、ツッコミだけ入れておこうと思います。
元警察官が語る、交通違反取り締まり時の言い訳・言い逃れベスト5より
■取り締まり(俗称・ネズミ捕り)で捕まった時のあなたの言い訳・言い逃れは?
クルマの免許を取得してから長く経っている人なら、今までに「青切符(交通反則告知書)」による交通違反の告知を受けたことがあるのではないでしょうか。今回、違反をしてしまったドライバーからよく使われる言い訳や言い逃れについて、退職した元警察官に取材してみました。
取材をお願いしたAさんは交番や駐在所勤務、パトカー乗務などを42年間勤めてきた方です。交通違反の取り締まり「定置式速度取締(俗称・ネズミ捕り)」にも携わり、違反者からのさまざまな言い訳や言い逃れを聞いて来ました。その中でよく耳にしがちだったというトップ5をご紹介しましょう。
異常な人間しか警察官にはなれないの記事を読んでいただければわかる通り、まともな正義感を持った人は警察官にはなれません。「先輩が白と言えば黒でも白!」と胸を張って言えるようにならなければ卒業できない警察学校を卒業出来たとしても、強きを助け、弱きを挫く事に良心の呵責すら覚えず、息を吐くようにウソをつける人間でなければ続けられません。警察官の中に極少数いる「心ある人」は皆嫌気が差して辞めてしまいます。
そんな警察に42年間も勤務出来た時点で、このAさんとやらの価値観がどのようなものであるかは想像に難くないわけですが、それにしても何で匿名なんですかね?疚しい事が無ければ堂々と実名でインタビューに応じても良さそうなものですが…
第5位:「標識が見えにくい、見えなかった」
理由の背景には、「しっかり見ていなかった、うっかり見落としていた」という注意力不足があります。至近距離では見えにくい標識だったとしても、何メートルも手前の位置からは確実に見える場所に設置されているはずなので、「見えにくい、見えなかった」というのは理由にはなりません。
いきなり何を言ってるんですかね?「見えない」もしくは「見えにくい」標識による交通規制は無効で、実際に無罪判決も出ているのですが、そんなことも知らないんですかね?
通行禁止の道路を大型バイクで走ったとして兵庫県警に摘発された同県西宮市の男性(51)が「標識が運転者から見えづらい状態だった」として交通違反取り消しを求めた訴訟で、神戸地裁(山口浩司裁判長)は27日、標識の設置に問題があったとし、男性の訴えを認める判決を言い渡した。
「兵庫県警」という時点で、このサイトの常連の方ならお察しですね。兵庫県警が取り締まった地点の標識が偶然見えにくかったのではなく、標識が見えなくて違反と気付かずに違反するドライバーが多い地点だったから待ち構えていただけでしょう。
さて、元警察官Aさんの屁理屈コーナーに戻ります。
第4位:「隠れて取り締まりをするなんてズルい、卑怯だ」
これもよく聞く言い訳のひとつです。しかし、警察も意地悪でやっているわけではなく、その場所をみんながどのように通行しているのか、通常の運転状況を見たいためにやっているのだそうです。
例えば、普段の学力を見るために行われる学生時代の抜き打ちテストと同様です。見えやすい場所にお巡りさんが立っていたら、誰だってちゃんと標識やスピードを守ってしまいますから、ドライバーの普段の運転方法を確認することができません。
お前は一体何を言っているんだ!?
という感想しか湧かないトンデモ理論ですが「通常の運転状況を見ること」が目的なら取り締まらずに観察だけしてればいいですね。
もし、警察が取り締まるような軽微な違反が事故や渋滞の原因になるなら、隠れて見ている間に目の前で事故が起きたらどうするつもりでしょうか?
ちなみに、既に効力は失効していますが、以前警察庁から以下のような通達も出された経緯もありますね。
昭和42年8月1日警察庁乙交次長通達
いわゆる点数主義に堕した検挙のための検挙あるいは取り締まりやすいものだけを取り締まる安易な取り締まりに陥ることを避けるとともに、危険性の少ない軽微な違反に対しては、警告による指導を積極的に行うこととし、ことさら身を隠して取締りを行ったり予防または制止すべきにもかかわらず、これを黙認してのち検挙したりすることの無いよう留意すること
元警察官のAさんとやらが本当に42年間も勤務していたなら、この通達が生きていた時代も働いていたハズですが、警察庁の通達を無視して点数主義に堕した検挙の為にことさら身を隠して取締りを行ったりしていましたと自供してるんですかね?
仮に違反が原因の事故が多い地点があるとして、警官を立たせておけば皆が違反せずに事故を防げるなら、立たせておけば良いだけです。
違反が多い地点とは「そこで違反しても危険ではないから」多くの方が違反してしまうのであって、おかしいのはドライバーではなく交通規制の方です。
皆さんの近所にも40km/h制限の道路があると思いますが、もしその道路がある日突然「制限速度無制限」の道路になったとして、皆さんはアクセルベタ踏みで100km/h以上で飛ばしたりするでしょうか?
子供達の通学路になっているような見通しの悪い通学路を通る時に、「一時停止じゃないから」と徐行も安全確認もせずに交差点に突っ込んだ事はあるでしょうか?私はありませんし、多くの方はそんなことはしません。
我々ドライバーは、それが違反だから気を付けているのではなく、事故のリスクを感じたら自然に危険予測をして気を付けながら走るものなのです。
私は別に全ての交通規制が不要だとは言っていません。見通しの悪い交差点は一時停止や徐行にしておくべきだと思いますし、信号が無かったら交通は麻痺してしまうので適切な規制は必要です。でも、今の交通規制はおかしなことだらけですよね?
第3位:「運が悪かった、タイミングが悪かった」
これは取り締まりを受けた際に筆者も心の中で思ってしまいましたが、実際に口にする人も多いようです。そして「ここはネズミ捕りをする場所だから、今度から気をつけよう」など、その場所だけ違反しないようにする人もいます。猛スピードで走って来たクルマが、ネズミ捕りの現場を見た途端にスピードを落とすのはよく見かける光景ですが、警察官の安全運転への想いを理解していない行動です。
「警察官の安全運転への想い」などという存在しないものを理解できる訳がありません。
ネズミ捕りをしている警察官の「想い」とは「早くカモ(違反者)を捕まえたい。さっさと今月の努力目標(ノルマ)を達成したい。否認されると面倒だから素直に認めて反則金を支払う従順な違反者を捕まえたい」です。
その証拠に、暴走族が共同危険行為をしていても、警察は滅多に捕まえません。走り屋のバイクがナンバーを隠してブッ飛ばしていても、見て見ぬフリをして追ってすらきません。いざ止めてみても、私のような者に論理的に否認されると面倒になって警告指導で済ませたりしてきます。
ちなみに道交法を遵守して運転するのは現実的に不可能ですから、全てのドライバーは違反しながら走行しています。なので道交違反の検挙率は0.001%未満とも言われています。じゃあ、そんな低い確率で検挙されたら「運が悪い」「タイミングが悪い」と感じるのは少しもおかしなことではありませんね。
第2位:「自分ばかりがなぜ?」「他の人もやっているのに」
これについても3位とほぼ同じような心境で、警察官に止められている人を横目に「あ~、自分でなくて本当に良かった…」などと思う方も多いのではないでしょうか。
何故この項目に対しては屁理屈による言い訳すら無いのでしょうか?
検挙された不運なドライバーがこう感じるのも無理はありません。そもそも遵守出来ないほどガチガチに規制しまくっておいて、他のドライバーも日常的に犯してしまうような軽微な違反で検挙されそうになっているのですから、「なんで俺だけ捕まえるんだ?」「どうしてあっちは捕まえないんだ?」と思うのは当たり前の事です。
そして、これは感情的な問題なだけでなく、明らかな憲法違反でもあります。
日本国憲法第十四条
すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。
そう言えば最近、池袋で上級国民の一人である飯塚幸三という犯罪者が、プリウスを暴走させて罪のない母子を轢き殺しましたが、不思議に逮捕もされていませんね?
憲法には「勲章をもらっても特権はないよ」と書かれているのですが、明らかに特権階級だから逮捕されないのです。高齢者であっても勲章を持たない下級国民は、死者が出ていない事故でも片っ端から現行犯逮捕されていますからね。
さて、憲法には「全ての国民は法の下に平等」と書かれているのですから、交通違反を取り締まると言うなら、警官の目に入った違反は全て取り締まらなければいけません。
マンパワー的に全てが無理でも、少なくとも取締り現場から視認出来る違反は全て検挙しなければ筋が通りません。
なのに、違法駐車のトラックの陰に白バイが隠れて待ち構えているなんてフザけたパターンもよく目にしますよね?今の交通違反の取締りはその前提からして狂っているのです。
当の白バイは好き勝手に走って勝手に事故ったりしていますが…
第1位:「自分は地域に貢献しているのに」
意外にもこのような言い訳が一番多かったとのことです。これは年輩の方に多いようで、学区での旗振りや見守りパトロールなどボランティア活動で地域に貢献しているのに、そんな自分から反則金を取るなんて…という言い訳です。
警察官としてもこういう人や顔見知りが違反者になると非常にやりにくいそうですが、公平・平等であらねばならない以上、見逃すことはできません。交通ルールを守ることこそ地域貢献にも繋がるということを肝に銘じて運転しましょう。
「公平・平等であらねばならない」とか、一体どの口が言うのでしょうか?私が見てきた警察官は例外なく「従順な国民には高圧的に」「階級が上の者や権力者には低頭平身」で動くようなクズばかりでしたが…
あと「警察が勝手に決めた交通ルールを守る事」と「地域貢献」の間にどのような関連性があるのかも説明して欲しいですね。冗談抜きで警官よりも緑のおばさんの方が子供達の安全には100倍貢献していると思いますが…
さて、番外編としてその他の言い訳も少しご紹介します。
まず、「こんな場所でやるな」「危ない場所は他にもある」など、その場所の規制自体に不満を言う方がいるそうです。確かに一時停止が必要なさそうな場所で取り締まりを受けると、こんな言葉を口にしたくなります。
例えば見通しが良い交差点などの場合、一時停止の必要性を感じず「なぜこんな所に停止線があるのか?」と疑問に思う人もいるかもしれません。でもそこは過去に何度か事故が起きていたり、意外な危険性が潜んでいるなど何らかの理由で規制されているとのこと。一般の人からは必要なさそうに見えても、地域を管轄している警察官からは危険箇所なのです。
交通規制の多くが現実に合っておらずおかしい、というのは至極真っ当な意見なのですが、それに対する言い訳がまた狂ってますよね?
見通しが良い交差点では、過去にほとんど事故なんて起こっていませんし、起こったとしても一時停止ではなかった事が原因ではありません。運転者の安全確認不足か歩行者・自転車の無謀な飛び出し等が原因です。
警察が見通しの良い交差点を一時停止に指定している「何らかの理由」が問題で、「何らかの理由」とは、「交通安全対策特別交付金の財源として予算計上されている反則金徴収額まで違反者を検挙する為には、危険ではないが故に多くの人が違反してしまう警察にとってのドル箱地点が必要だから」です。
私は以前から繰り返し唱えてきていますが、全ての原因は交付金のシステムなのです。
事故が多い県ほど多額の交付金がもらえ、その交付金の財源が違反者が納める反則金である。このフザけたシステムを変えない限りは警察の取締りが真っ当なものになることはあり得ません。
他にもシートベルトの未装着や携帯電話操作などの違反時に多い言い訳が「今出たばかりだから」です。駐車場から至近距離で捕まった場合は、確かにそういう事情も考えられます。しかし違反は違反です。シートベルトの着用や携帯電話の使用は駐車場内でクルマが停止している間に行ってから発進しましょう。また、あってはならないのが飲酒運転ですが、未だに後を絶たず、その多くは「飲んでない」「少量だけだから」「飲んでから時間が経ってるから」という言い訳のようです。アルコールは瓶ビール1本でも3~4時間は体内に残り、注意力や判断力、運転能力も鈍化させます。そのような状態で運転をするのは、非常に危険な行為であるといえます。
珍しくこの部分だけは同意出来ることも多いです。シートベルトは締めればいいし、スマホ操作は停車中に行えば違反ではありません。安価なハンズフリーキットも出回っていますし、最近は車のナビとBluetoothで繋げば通話くらいなら余裕で出来ますしね。
飲酒運転も私は断固反対の立場ですが、日本の基準が厳し過ぎるという点だけは知っておくべきでしょう。
運転において一番危険なのは集中力や判断力の欠如です。アルコールはこれを失わせるのでダメという論理ですね。
しかし、健常なドライバーがビールを1杯飲んでギリギリ酒気帯び基準くらいの呼気中アルコール濃度になっている状態と、高速道路を逆走してしまうような耄碌した高齢ドライバーの運転はどちらが危険なのでしょうか?
私としては酒気帯び運転の基準をここまで厳しくするなら、免許更新の度に緊急回避のシュミレーターくらい受けさせてみて、反応速度が足りないドライバーからは免許を剥奪しておいた方が良いと思いますね。今はおよそ公道を走って良いとは思えない程運転が下手なドライバーが路上に溢れている気がします。
「たったこれだけ、今回だけのことだから見逃して」と言われることもよくあるようですが、お話を聞いたAさんとしては「たったこれだけの違反金で済んで良かったじゃないか」という気持ちで諭してきたそうです。一時停止違反などで取り締まりを受けたことは、本人としては7千円の違反金を払う羽目になり不幸ですが、もしこれが衝突や人身事故に繋がっていたとしたら7千円では済みません。
すべての人は交通ルールを守る約束で免許を取得したにも関わらず、運転歴が長くなればなるほど慣れが生じて違反をしたり、教習所で教わったことを忘れがちです。しかし道路交通法ではうっかりも過失も許されず、ふとした違反が死亡事故に発展するといっても過言ではありません。
よくある警察のロジックですが、反則金を払うかどうかと、事故のリスクに一体どのような関連性があるのでしょうか?
また、「違反が死亡事故に発展する」と言うのは過言です。
少なくとも、警察庁が発表しているデータでは、死亡事故原因のトップ5は「わき見運転・漫然運転」などのいわゆる不注意による運転操作不適が原因であって、警察が取り締まるような軽微な違反が事故原因であるとする因果関係は認められません。
事故原因はスピード違反みたいな交通違反ではなかった[知ってた]より
普通は構成率順に並べて見せるものだろと思いつつ、安全運転義務違反を一括りとして、死亡事故原因の構成率順に並び変えてみましょう。
- 安全運転義務違反:61.5%
- その他の違反 :9.7%
- 歩行者妨害等 :6.4%
- 最高速度 :5.6%
- 通行区分 :5.0%
- 信号無視 :3.3%
- 優先通行妨害 :2.8%
- 一時不停止 :2.4%
- 違反不明 :2.3%
- 酒酔い運転 :0.6%
- 過労運転 :0.4%
本当に事故防止を目指して取り締まるなら、脇見運転や漫然運転(ボーっとしてる)してるドライバーや、左折するのに一旦右に膨らんだり、追い付かれているのに譲らないような迷惑ドライバーを片っ端から止めて検挙するなり厳重注意するなりしなければなりませんが、手間が掛かる上にお金になりません。
しかも効果が上がってしまうと交通事故が激減し、各都道府県に入る交付金額も減額されてしまいます。警察にとっては印象が悪い死亡事故以外は減って欲しくないのです。
Aさんは「『たったこれだけ』の違反でも死人が出る可能性があることを認識して運転して欲しい」と締めくくりました。今回のお話を参考に、改めてご自身の運転方法を振り返ってみてください。
前提が間違っていると結論も必ず間違います。
警察が取り締まるような違反は事故原因の極一部に過ぎず、しかも警察は事故が減らないように故意に事故とは無関係な違反ばかりを取り締まっているのですから、警察に止められたということは、むしろ事故に直結するような危険な場所での違反ではなかったという事にすらなります。
生活道路での取締りをするとか言って導入が進んでいる可搬式オービスも、既に自動車専用道路や幹線道路での取締りにシフトしています。
カネの為に不要で過度な交通規制を敷き、常に全員が違反している状態なので、本当に危険な運転との境界線がわからない技術の低いドライバーが事故を起こしまくる車社会、それが今の日本の惨状です。その原因は交通規制を決め、検挙によって集金行為を繰り返している警察以外のどこにもありません。
さて、長々とツッコんできましたが、元警察官が耳にした「被疑者からよく聞いた言い訳」のトップ5には、私が提唱するような否認ロジックがまるで出てこなかった事にはお気付きでしょうか?
上記のような否認では切符回避は難しいのです。集金目的の警察に対抗し、大切な免許証をクリアな状態に保つためには、警察の取締りロジックを知って検挙ポイントを事前に察知するだけでは不十分で、万一止められた時に切符処理を回避して警告指導での決着を図るだけの理論武装が必要です。
私が知る限りの知識は対処法の記事に書き溜めてきました。きちんと学べば80%程度の回避率は誰でも狙えます。