論理的思考のすすめ

こんな反権力的なサイトを運営している私ですが、入試科目に数学が選べないド文系の学部しか出ていません。ですが、出来るだけ「論理的に考える」ことは意識しているつもりです。

2つの思考法

人間の思考法には2つあると思います。

  1. 論理的思考法:合理性を重んじ、感情を排して理詰めで考える方法
  2. 感情的思考法:感情を重んじ、論理性を排して本能的に考える方法

人間には感情があります。これは本能的なものなので、いくら意識しても2.の感情的思考を完全に排する事は出来ません。また、そうするべきではない場面も多々あります。

しかし、俗に言う「富裕層」に属する人々は、徹底して1.の論理的思考法を実践している者が多い気がします。彼らのやっている事を感情的に批判するのは簡単ですが、「出来ないこと」と「出来るけどやらないこと」は違います。

そんなわけで、私は出来るだけ論理的に考えるよう努めています。まだまだ未熟者なので気を抜くとすぐに2.の「感情的思考」が邪魔をしてきますけどね(笑)

富裕層は情報を大切にする

富裕層と貧困層の差は何でしょうか?もちろん、富(資産)の差がありますが、それは結果であって原因ではないかもしれません。

直近の例で言うなら、イギリスのEU離脱問題の国民投票で、離脱派が勝利濃厚となった途端に円が高騰して一時1ドル=99円まで跳ね上がりました。1日で6円くらいの乱高下をしたわけです。

事前に離脱派が勝つだろうという情報を手に入れていた者は、104円のあたりで円売りから入って100円付近で買い戻していれば、1万通貨あたり4万円くらい儲けられた事になります。極端な話ですが、元手が100万円でレバリッジを最大の25倍で取引していたなら、瞬間的に100万円も儲かったことなります。何百億単位の元手あるGS社などは一体いくら儲けたのでしょうね?

FXや株式は実業ならぬ虚業のようなものですから、とりあえず横に置くとしても、例えば「将来的に京都に遷都する」という計画があったとします。今のうちに京都の要所の物件を押さえて商売を始めておけば、遷都が実現したら人口増加に伴う局所的な好景気に乗る事も出来るでしょう。

あるいは去年くらいまでは通称「スマホ乞食」と呼ばれる、複数の回線をMNPで動かして利益を得る人々がいました。私もその一人だったのですが、複雑な料金プランを理解し、ルールが許す範囲内で上手く立ち回れば、それなりの利益を出す事が出来ました。お陰で来年の3月まではうちのドコモ回線はカケホーダイ+家族で15GBシェアの状態で、月々の支払いは0円です。

陸マイラーと呼ばれている人々が、大した元手も掛けずに大量のマイルを貯めて特典航空券で海外旅行に行っているのも同じですが、このあたりが庶民レベルにおける「情報はカネになる」というものの好例です。

富裕層になれば規模が変わりますし、手に入る情報のレベルもより高いものになるでしょう。いずれにせよ、富裕層は情報を大切にしているという事は間違いない事実でしょう。

  • 富裕層が大切にするもの:情報・人脈(コネ)・合理性
  • 貧困層が大切にするもの:気持ち・プライド・人間性

合理性を突き詰めれば人間性の否定に繋がります。人工知能(AI)を搭載したロボットに完全に論理的に思考させたら「人類は滅びるべき」という結論を出すでしょう。だから富裕層が支配する世界では、施策は非人間的で残酷なものになるのです。例えばニホンの税制のように、貧困層ほど負担感が強い消費税なんてものが罷り通るわけです。

それでも最後は直観を信じる

情報を集め、取捨選択し、自分なりの洞察をする。そのあたりまでは「努めて論理的に」考える必要があると思います。

しかし、世の中で起こる事のほとんどは、また、世界や宇宙の成り立ちなんてものは、実際には本当の所はよくわからないものばかりです。学校のテストみたいな正解は最初から用意されていないのですからね。

ですから、色々な情報を得た上で、最終的な判断は自分の直観に頼ります。直感ではなく直観です。直感の方はフィーリングって感じの捉え方ですが、直観は感情を排した上での瞬間的な判断のようなものだと考えています。

ビスマルクあたりの言葉だとされている作者不詳の格言がありますよね?

  • 愚者は経験に学ぶ。
  • 賢者は歴史に学ぶ。
  • そして、聖者は経験から悟る。

私なんぞは、行政訴訟を実際にしてみるという「経験」から司法の腐敗を学んだ愚者に過ぎませんが、願わくば賢者に近付くための努力はしておきたいところです。

経験から悟ってしまうような聖者になれるとは思えませんが、どうせ正解なんかないのですから、「どうすべきか?」なんて判断は他人や常識には任せず、自分で調べて自分で考えて、迷ったら自分の直観を信じて行動する、あるいは「行動しないという選択をする」という事を続けていくしかないでしょうね。

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