[まるで密告制度]飲酒運転ゼロボックス[全体主義]

北海道警が、「飲酒運転の撲滅」という耳障りが良く、良識的には反論しづらい標語を用いて密告制度の樹立を目指しているようです。

初めに断っておきますが、私自身は飲酒運転には反対の立場です。しかしだからと言って密告制度のような全体主義的な施策の導入は、支配者層が旧ソ連のような相互監視社会の樹立を目指しているとしか思えず、非常に危険な兆候だと思います。

飲酒運転 見たらメールを

“飲酒運転 見たらメールを”

http://archive.is/fMC13(魚拓)

06月13日 19時02分

市民の力を借りて飲酒運転の撲滅につなげようと、道警釧路方面本部は悪質なドライバーの情報を受けつけるための、「QRコード」を掲載したポスターを新たにつくり、飲食店などに配布を始めました。

このポスターは道警釧路方面本部の交通課と交通安全協会がつくったもので、今月から管内の警察署を通じて地域の飲食店や公共施設に配布されています。

道警では、飲酒運転による死亡事故などが後を絶たないことから、去年8月、ホームページに飲酒運転の情報をメールで募る「飲酒運転ゼロボックス」を設けました。

12日までに250件近くの情報が寄せられ、去年秋には釧路市で会社の同僚からの投稿を逮捕に結びつけるなど、全道であわせて11人が検挙されています。

ポスターはこのシステムの利用をさらに広めるためのもので、中央に掲載された「QRコード」を携帯電話やスマートフォンで読み込むと情報を投稿する画面が表示される仕組みです。

道警釧路方面本部交通課の河野芳範次席は、「身の回りで飲酒運転をしているという情報があれば、断片的な情報でもよいのでどんどん送ってほしい」と話しています。

飲酒運転を根絶しましょう(北海道警のHP)

どうやって立証したの?

以前も記事にしたと思いますが、日本の飲酒運転の基準値は諸外国に比べてかなり厳しい方です。

世界の酒気帯び運転基準値
国名 基準値
アルバニア 0.1mg/ml以上
スウェーデン 0.2mg/ml以上 (0.1 mg/l以上)
日本 0.3mg/ml以上 (0.15 mg/l以上)
リトアニア 0.4mg/ml以上
フィンランド 0.5mg/ml以上
イタリア 0.5mg/ml以上
オーストラリア 0.5mg/ml以上
デンマーク 0.5mg/ml以上
タイ 0.5mg/ml以上
トルコ 0.5mg/ml以上
アルゼンチン 0.5mg/ml以上
スペイン 0.5mg/ml以上 (0.25 mg/l以上)
フランス 0.5mg/ml以上 (0.25 mg/l以上)
ドイツ 0.5mg/ml以上 (0.25 mg/l以上)
カナダ 0.8mg/ml以上
スイス 0.8mg/ml以上
シンガポール 0.8mg/ml以上
イギリス 0.8mg/ml以上 (0.35 mg/l以上)
アメリカ 0.8mg/ml以上 (0.38 mg/l以上)

そしてこの基準は血中アルコール濃度(カッコ内は呼気中アルコール濃度)によって定められています。

だから飲酒検問では測定器を用いて呼気中アルコール濃度を計測して検挙しているワケですが、このような密告によって「あいつが飲酒運転してた!」という訴えがあったとして、一体どうやって過去の運転時の血中(呼気中)アルコール濃度を計測するのでしょうか?

情報提供を受けて容疑者がよく行く飲み屋の近くで警察が待ち構えて検問を敷いたというのであれば話はわかりますが、そんなモンは警察がちょっと真面目に動けばタレコミがなくてもわかるハズです。

地方では駐車場のある飲み屋が少なくありませんし、国際平均の血中0.5mg/ml程度の基準値で抑えておけば、家族で食事をしたついでにビール1~2杯なら問題なく帰れる場面も多いでしょう。私は下戸なので飲んだら絶対に運転しませんが、酒豪がビール1杯飲んで運転するよりも、耄碌した老人がフラフラ運転している方が危険性は高いと思います。

密告制度と何が違うの?

密告-Wikipedia

制度としての密告

歴史的には恐怖政治や軍事独裁、社会主義による政権下においては、政治批判や日常生活の不満を密告者によって集め、批判や不満を言う者を思想的に弾圧し、また国民同士が監視しあうことによって団結して国家への反駁を防ぐことが行なわれてきた。これら制度としての密告は、すでに密告が当然となった社会の中で行なわれるために「密か」という前提条件はあまり成立しないが、密告者が誰かという秘密は守られる。

密告する対象としては友人や隣人があげられるが、家族も対象となる場合があり実際ソ連や中国、北朝鮮、東ドイツではこの告発をもとに逮捕されたケースも無数に存在する。

通常、密告を行えば、密告者には報奨が支払われる。このため、密告者の中には自身の安泰と報奨目当てにでたらめな告発を行う者もいる。密告がなされないままなんらかの原因で支配層に対する反乱、反抗、およびそれに類する行為が発覚した場合は、密告をしなかったことが処罰の対象になる場合がある。

近代国家ではこうした密告制度が現存している国は少ないが、大韓民国の国家保安法では、密告が義務付けられている(誣告が確認された場合は密告者が処罰される)。 同様に、日本の企業の中には、会社や経営幹部に不満を持つ社員を監視する目的で密告制度を設けている企業もあるという。

最後の段落にちゃんと書いてありますが、近代国家において密告制度が現存している国は少ないようですが、ブラック企業だらけの日本では企業内に密告制度があったり、今回の北海道警のように密告制度の新設を狙っている行政庁があるということですね。

韓国(日本もですが…)が近代国家かどうかはさておき、韓国の場合は誣告(ぶこく)が確認されたら密告者が処分されるということで冤罪を防ごうという努力は見られます。で、この北海道警の密告制度については、その情報が完全な嘘デマだったとして、密告者が処分されるような気配は微塵もありません。どちらが悪質なんでしょうか?

20160613

ブラック企業を根絶する為の内部告発などについては、告発者は被告発者と雇用関係にあるという立場の弱さがあるのですから、告発者の保護が必要不可欠です。しかし、この飲酒運転の情報提供については、単に自分が嫌っている人間や、競合しているライバル店を陥れる為に利用されてしまう可能性も決して低くはありません。

考えが浅い人は「自分に疚しい所が無ければ心配する必要はない」みたいな事を言い出しますが、捜査段階で実名報道されてしまうニホンにおいては、「警察に疑われて捜査対象になった」というだけで、個人の社会的生命が危機に瀕したり、まさに風評被害で店舗が閉鎖に追い込まれてしまう危険性が高いでしょう。

こういう全体主義を助長する誘導には気を付けた方がよいと思います。メディアは常に「一見すると正論に見えて反論しづらいプロパガンダ」を使って、国民が相互監視するような生きづらい世の中を作っていくものなのですから…

ちなみに、記事中に「ポスターはこのシステムの利用をさらに広めるためのもので、中央に掲載された「QRコード」を携帯電話やスマートフォンで読み込むと情報を投稿する画面が表示される仕組みです。」とありますが、Googleの画像検索ではポスター画像が見つかりませんでした。どなたかポスター画像を御存知でしたらリンクをコメント欄に投稿していただけると助かります。

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コメント

  1. はんざいふあん より:

    犯罪を完全になくす方法が一つだけあります。それは、人間の意志を否定することですよ。歩けば手がぶつかる、ナイフを買えばもしかすれば、いや刃物でなくトンカチでも武器になる。で、人間が2人以上あれば、絶対に意思のぶつかり合いが起こるし、対立が深刻な場合は犯罪的なことになってしまうかもしれない。
    犯罪だけじゃなく、暴言とか罵倒のたぐいも無くそうともっと清潔に考えてもいいかもしれんけど、それだったらさらに人間の意志を無くさないといけません。
    意思を無くす方法は、それは「人間」がいなくなることです。全員ロボットのようにしてしまうとか。一定の言葉をしゃべり、一定の所作をする様に義務付け、それをしなければ罰金を科すという風にすれば、みんなロボットになるでしょうが、それでも抜け駆けというのがあり得るので脳波を検出できるようにして、不穏な脳波が出ればその人間を拘束するという風にでもできれば、犯罪を0にすることができるんじゃないでしょうか。

    似たような話で、飲酒運転が0がいいというのだったら、酒を撤廃すればいいのです。
    酒を飲ませる以上は、幾ら禁止しても飲酒運転をする者がいるし、ルールが理解できない知能の人間とか、うっかりもの、場合によっては自己破滅的願望や禁制を破る目的に、厳罰にするほどそれを行う変わり者も出てきます。ルールを完全履行させるのって、そこまで簡単じゃないですよ。
    その変わりに、酒が飲めなくなったり・あちこちで尋問をする警官の残業代とか、別の損害が出てくるから、そっちとのバランスになるのですが、IQという意味じゃなくて、「頭の足らない」人間がルールを潔癖に守らせようと躍起になる場合に、視角が5度ぐらいしか見えてなくて、残りの100度ぐらいは盲目になってしまって、こういう気持ちの悪いことを考えがちです。
    人間の視角は100度ぐらいあるのですから、もっと物事を多層的に見た方がいい。

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